霧舎巧
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テンプレート:Infobox 作家 霧舎 巧(きりしゃ たくみ、1963年 - )は日本の推理作家。神奈川県横浜市生まれ。駒澤大学卒業。駒澤大学推理小説研究会出身。
経歴
1997年に、鮎川哲也が編集長をつとめる公募短編アンソロジー『本格推理10 独創の殺人鬼たち』に、砂能七行(さのう ななゆき)名義で投稿した「手首を持ち歩く男」が採用され掲載される。本格推理シリーズには、1998年にも『本格推理13 幻影の設計者たち』に「紫陽花物語」が採用されている。
1999年に『ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ』(投稿時のタイトルは『十人そろったら《あかずの扉》研究会最初の事件』)で第12回メフィスト賞を受賞しデビュー。デビュー時には島田荘司の推薦を受けており、この変わった筆名も同氏による命名。今のところ著書すべての世界観は同一のものであり、どこかで必ずと言っていいほどリンクしているのが特徴である。
作品リスト
《あかずの扉》研究会シリーズ
- ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ(1999年7月 ISBN 4-06-182083-4 / 2003年6月 ISBN 4-06-273768-X)
- カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ(2000年1月 ISBN 4-06-182110-5 / 2004年6月 ISBN 4-06-274785-5)
- ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ(2000年11月 ISBN 4-06-182146-6 / 2005年5月 ISBN 4-06-275082-1)
- マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ(2001年10月 ISBN 4-06-182208-X / 2005年9月 ISBN 4-06-275181-X)
私立霧舎学園ミステリ白書シリーズ
講談社ノベルスより刊行
- 四月は霧の00(ラブラブ)密室(2002年4月 ISBN 4-06-182244-6)
- 五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し(2002年8月 ISBN 4-06-182268-3)
- 六月はイニシャルトークDE連続誘拐(2002年12月 ISBN 4-06-182289-6)
- 七月は織姫と彦星の交換殺人(2003年11月 ISBN 4-06-182329-9)
- 八月は一夜限りの心霊探偵(2003年11月 ISBN 4-06-182330-2)
- 九月は謎×謎修学旅行で暗号解読(2005年9月 ISBN 4-06-182450-3)
- 十月は二人三脚の消去法推理(2007年6月 ISBN 978-4-06-182536-9)
- 十一月は天使が舞い降りた見立て殺人(2009年12月 ISBN 978-4-06-182604-5)
- 十二月は聖なる夜の予告殺人(2009年12月 ISBN 978-4-06-182605-2)
- 一月は合格祈願×恋愛成就=日常の謎(2013年2月 ISBN 978-4-06-182839-1)
その他
- 名探偵はもういない(2002年2月 原書房 ISBN 4-562-03480-7 / 2006年4月 講談社ノベルス ISBN 4-06-182481-3 / 2009年4月 講談社文庫 ISBN 978-4-06-276323-3)
- 霧舎巧傑作短編集(2004年4月 講談社ノベルス ISBN 4-06-182369-8 / 2007年4月 講談社文庫 ISBN 978-4-06-275695-2)
- 手首を持ち歩く男(初出:光文社文庫『本格推理10 独創の殺人鬼たち』)
- 紫陽花物語(初出:光文社文庫『本格推理13 幻影の設計者たち』)
- 動物園の密室(初出:南雲堂『御手洗パロディサイト事件2 パロサイ・ホテル・下』)
- まだらの紐、再び(初出:原書房『密室殺人大百科』)
- 月の光の輝く夜に(初出:講談社『メフィスト』2003年9月増刊号)
- クリスマスの約束(書き下ろし)
- 名探偵はどこにいる(2006年3月 原書房 ISBN 4-562-03984-1 / 2009年8月 講談社ノベルス ISBN 978-4-06-182655-7)
- 新本格もどき(2007年8月 光文社 ISBN 978-4-334-07658-0 / 2010年2月 光文社文庫 ISBN 978-4-334-74730-5)
- 新・新本格もどき(2010年10月 光文社カッパノベルス ISBN 978-4-334-07700-6)
アンソロジー
「」内が霧舎巧の作品
- 気分は名探偵(2006年5月 徳間書店 /2008年9月 徳間文庫)「十五分間の出来事」
- 0番目の事件簿(2012年11月 講談社ノベルス)「都筑道夫を読んだ男」