金平一
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テンプレート:Infobox 金平一(キム・ピョンイル、 1954年8月10日 - )は、朝鮮民主主義人民共和国の駐ポーランド大使。金日成と金聖愛の息子で、金正日の異母弟。金英一は同母弟、金慶真は同母妹。名前の表記については「金平日」と書かれたこともある。[1]
人物
- 1977年、金日成総合大学経済学部を卒業。
- 護衛総局で金日成の警護を任されていた。
- 金日成に風貌が似ており、また学生時代の成績が優秀であったことから、かつて金日成は『党は金正日に、軍は金平一に、政治は金英一に任せる』と後継者の一人に目されていたものの、異母兄の金正日から嫉まれた[2]。
- 金日成からは子息の一人として金正日同様に重く扱われており、人民武力部に配属され大佐となる。作戦副局長なども務めたが、金正日の後継路線が固められるようになると兄の圧力などを受けて地位を失い、1989年からヨーロッパ諸国の大使としてフィンランドやブルガリアなどに左遷された。現在はポーランド大使を務めている。これは金正日の異母弟にあたる人物に対して海外勤務を多くし、意図的に権力中枢から遠ざける狙いであると言われている。長らく人民武力部に籍を置いたことから軍部に支持者がいるとされ、そのために軍事クーデターなどを恐れる兄から帰国すら許されていないとの憶測もあったが、実際には休暇等と称して毎年家族とともに帰国しているという。2009年7月にも休暇のため帰国し、平壌に滞在していたことが外国報道機関によって伝えられている。
- 2011年12月、甥の金正恩による権力継承後は平壌の自宅において軟禁状態に置かれているとの憶測もあるが、ポーランドにいるとの情報もある。北朝鮮の報道機関などからは全く動静が伝えられないため、消息は判然としていない。
- 妻との間に一男一女があるという。