金山平三
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金山 平三(かなやま へいぞう,1883年12月18日 - 1964年7月15日)は、大正・昭和期の洋画家である。
略歴
兵庫県神戸市生まれ。黒田清輝らに師事し、東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科を首席で卒業。助手として大学に残り、28歳から31歳までの間はパリを拠点にヨーロッパ各地へ写生旅行に赴く。帰国後、文展初出品の『夏の内海』特選第二席、翌年の「氷すべり」特選第一席など官設展での受賞を重ね、36歳にして帝展審査員に選ばれる。
1935年の帝展改組を機に中央画壇から去り日本の風景を描くために旅を続けた。44年7月1日帝室技芸員[1]、45年、皇太子および義宮に作品を献上。
備考
夫人の金山らくは、東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)を経て東北帝国大学理科大学を卒業した日本初の女性理学士の一人して知られる。
主な作品
- 『コンカルノーの城壁』 (1913年、東京国立近代美術館)
- 『夏の内海』 (1916年、東京国立近代美術館)
- 『氷すべり』 (1917年)
- 『雪の湖』 (1920年、東京国立近代美術館)
- 『さびれたる寛城子』 (1921年)
- 『菊』 (1928年、東京国立近代美術館)
- 『風雨の翌日』 (1933年、東京藝術大学大学美術館)
- 『大石田の最上川』 (1948年、兵庫県立美術館)
- 『筒石の海岸』 (東京国立近代美術館)
- 『下曽我の梅林』 (1934-45年、京都国立近代美術館)
- 『一番桜』 (1954年、兵庫県立美術館)
- 『和井内の四月』 (1956年、東京国立近代美術館)
- 『渓流』 (1956-64年、京都国立近代美術館)
- 『渓流』 (1959年、兵庫県立美術館)
- 『冬の諏訪湖』 (東京国立近代美術館)
個人美術館
- 兵庫県立美術館 金山平三記念室