足利惇氏
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足利 惇氏(あしかが あつうじ、1901年(明治34年)5月9日 - 1983年(昭和58年)11月2日)は、日本のインド・ペルシア学者。関東公方系足利氏(江戸時代の大名・喜連川氏)の当主。旧子爵。父足利於菟丸、母ヒロ夫妻の長男。前名「惇麿」。妻は有馬頼寧次女・澄。
来歴
東京生まれ。1919年(大正8年)、東京府立一中卒業、1927年(昭和2年)に、同志社大学文学部英文学科卒業。学位は文学士(同志社大学)。京都大学教授・文学部長、東海大学学長(1967年(昭和42年)4月~1974年(昭和49年)12月)などを歴任。日本オリエント学会会長も務めた。1959年(昭和34年)、学士院賞受賞。インド学において業績を残すと共に日本に本格的なイラン学を導入した。
死後、甥の公平が相続した。東海大学附属図書館に『足利惇氏文庫』が所蔵されている。
著書ほか
- 『世界の歴史9 ペルシア帝国』 講談社 1977年
- 『足利惇氏著作集』全3巻 東海大学出版会 1988年
- 『ペルシア宗教思想』 復刻・国書刊行会、1972年。初版 弘文堂教養文庫
- 日本オリエント学会編『オリエント学インド学論集 足利惇氏博士喜寿記念』 国書刊行会、1978年。
- 『古代文明の謎と発見8 不死の信仰』 毎日新聞社、1978年。編著、他に共著で論考多数