チョロギ

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テンプレート:生物分類表 チョロギチョウロギとも)は、シソ科多年草植物、あるいはその根にできる食用とされる球根のように見える塊茎部分である。学名はStachys affinis中国が原産で、日本には江戸時代に伝わった。

解説

チョロギの漢字表記は多数ある。その形が石蚕(いさご、トビケラ類の幼虫のこと)の腹を思わせることから「草石蚕」と書かれたり、音から「丁呂木」「丁梠木」と書かれたりする。祝い事の際に食べる場合、縁起をかついで「長老木」「長老喜」「長老貴」「千代呂木」などと書かれることもある。元々は中国語の「朝露葱」を日本語読みにしたものではないかと言われている。またその形からネジ芋、法螺芋と呼ばれることもある。他に甘露子、宝塔菜の名も。

高さ60cmほどに育ち、6月~7月頃に薄い青紫の花を咲かせる。10月~11月頃に根にできる塊茎を収穫し食用とする。日本では東北地方を中心に栽培されているが、京都など西の各地でも栽培されている。西日本での収穫期は東北よりもやや遅く、12月頃になる。

縁起物の他、救荒植物としても利用される。

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チョロギの塊茎。元の色は白い
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御節料理の赤く染められたチョロギと黒豆煮
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梅酢で漬けた紅色のちょろぎ。近年は赤色102号による真っ赤な着色品も流通しているが、本来の梅酢で漬けたちょろぎは紅色を呈す。

塊茎は長さ1~3cm程度の巻貝のような形をしており、泥を落とすと白い。この塊茎を塩漬けにしたり茹でたりして食べる。ユリ根に似た食感[1]生姜のようにピリッと辛い味がする。塩漬けの場合、4~5日ほど漬けた後に梅酢やシソ酢に漬けて赤い色をつけることが多い。この赤く漬けたチョロギは、正月御節料理によく用いられる。御節料理ではそのまま単品として用いられるほか、黒豆を煮たものに添えて供されることも多い。その他の調理法としては、天ぷら吸い物の具、祇園漬けなどが挙げられる。

チョロギは中国からヨーロッパにも伝わり、フランスでも食用とされる。フランスではクリーム煮やサラダとして食べることがある。フランスでjaponaise(ジャポネーズ、日本風)と名前に付く料理には、なぜか必ず付け合せにチョロギを盛り付ける[2]

稀に、チョロギはとの食い合わせが悪いと言われることがある。また、体温を下げる食べ物としても有名である。

本草綱目』(著者:李時珍)には「徐風破血、下気精神」とあり、外からの病の侵入から身体を守り、血の滞りを治し、気を静め精神を安定させる効果があるとされている。

出典

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参考文献 

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