緑柱石の宝冠
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テンプレート:Portal テンプレート:Infobox 「緑柱石の宝冠」(りょくちゅうせきのほうかん、The Adventure of the Beryl Coronet)は、イギリスの小説家、アーサー・コナン・ドイルによる短編小説。シャーロック・ホームズシリーズの一つで、56ある短編小説のうち11番目に発表された作品である。「ストランド・マガジン」1892年5月号初出。同年発行の短編集『シャーロック・ホームズの冒険』(The Adventures of Sherlock Holmes) に収録された[1]。
あらすじ
大銀行の頭取のホールダー氏は、ある高貴な人物の訪問を受ける。その人物に金を融資する担保として、緑柱石で飾られた、英国で最も貴重といわれる宝冠を預かることになった。預かった宝冠は家に置いていたが、ある晩ホールダー氏の息子がその宝冠を手にしており、しかも嵌められていたはずの緑柱石が3個なくなっていた。ホールダー氏は息子が石を盗んだと断言するが、ホームズは真相は別のところにあると推理していく。
宝冠を預けた人物
ホールダー氏にこの宝冠を預けた人物については、作中で「英国で最も身分の高く、最も高貴な人物の一人」「世界中に知れ渡っている名前」と言及されているが、具体的な名前についての記述はない。しかし、研究者の間では当時の英国皇太子すなわち後のエドワード7世であるとの説が有力である。
なお、エドワード7世は即位後の事件である「高名な依頼人」にも関わっているとされる。名前こそ明示されていないものの、作中の「高名な依頼人」がエドワード7世その人であることは、もはや常識となっている。
脚注
- ↑ ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズ大百科事典』日暮雅通訳、河出書房新社、2002年、380頁