管理工学研究所
株式会社管理工学研究所(かんりこうがくけんきゅうしょ、Kanrikogaku Kenkyusho, Ltd.、略称:K3, kthree)は、日本のソフトウェア開発会社である。 1967年に当時慶應義塾大学助教授であった関根智明が自身の研究室の大学院生らとともに創業した[1]。日本のソフトウェア開発会社では老舗の部類に入る。本社は東京都千代田区外神田2丁目2番2号、関根ビル。開発拠点として東京都目黒区に目黒分室、石川県金沢市と福井県福井市に北陸分室を擁する。
MS-DOSが主流であった時代には、ワープロソフトの「松」やデータベースソフトの「桐」を擁し、ジャストシステムやロータスと肩を並べる有力ソフトメーカーの地位にあった。Lotus 1-2-3の日本語化作業も請け負っていた。なお、この契約の際、同種のソフトの自社開発を行わない約束をしている。 しかし、時代がMS-DOSからWindowsへと流れようとしている時期に積極的にWindows対応を行わなかったことで、コンシューマ(個人、一般家庭)向けのシェアを失うこととなった。 ただし、日本語データベース「桐」については、Windows対応のMicrosoft Accessやロータス・アプローチが出た後も、慣れ親しんだユーザーがWindowsのDOS窓で使い続け、後年まで支持を得た。
一方、1986年以降、大型日本語組版システムEdianシリーズの開発を行い、1989年から、住友金属システムソリューションズを販売元として「SMI EDIAN」をリリースしている。現在はキヤノンITソリューションズにより販売が続いている。
また、英PSION社PDAの日本語化を担当していた縁により古くからSymbian OSの日本語化に携わり、Symbian S60開発関連の書籍を出版するなどSymbian社とも関わりが深い。 携帯端末向けのパッケージとしては、日本語入力ソフト「モバイル松茸」を開発している。2008年2月末には海外版Symbian S60 3rdEdition端末に日本語入力・表示機能を追加する「+J for S60」として発売した[2]。
2009年現在、「桐」などの一部コンシューマ向けパッケージはリリースを続けているものの、事業の主軸はシステム開発受託やコンサルティング業務に移っている。
主な製品
- 松(ワープロソフト)
- 松風(ワープロソフト)
- 桐(データベースソフト)
- 鶴(画像ソフト)
- 松茸(日本語入力システム)
- 蘭(通信ソフト)
- 楓(グラフソフト)
- Edian(大型日本語組版システム)
- Raporte (電子カルテシステム)
- HEURiS (学校業務支援システム)
- +J For S60 (NOKIA端末用日本語表示プラグイン)
- Notea 電子付箋ソフトウェア。富士通等からの特許ライセンス契約により実現した[3]。
- mobileESCORT 携帯電話からの対話型コンテンツをプログラムなしに実現するソリューションシステム。ドコモ・テクノロジ株式会社と共同開発[4]。