王立誠
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王 立誠(おう りっせい、1958年11月7日 - )は日本、台湾の囲碁棋士。日本棋院東京本院所属、加納嘉徳九段門下、九段。棋聖位3連覇、十段4連覇、LG杯世界棋王戦優勝など。シノギを得意とする勝負強い棋風で、特に中盤から終盤にかけての逆転力があり、「逆転の王」「王立誠マジック」と称される。日本棋院中部総本部所属の王景怡二段は実娘、関西棋院研修棋士の王景弘初段は実息。台湾プロ棋士の張正平二段と張原栄二段は実甥。
経歴
1971年来日。1972年、13歳で入段。1976年に棋戦戦三段戦に優勝し、パラマス戦を勝ち上がって棋聖戦ボーイと呼ばれる。1981年、新人王戦で棋戦初優勝。この頃は山城宏、片岡聡、小林覚と並んで若手の四天王として期待される。
1988年九段。1989年に鶴聖戦で一般棋戦初優勝。1995年に趙治勲王座を3-0で破り初タイトル獲得。1998年に本因坊戦、名人戦で趙治勲に挑戦するが、それぞれ2-4で敗れる。この名人戦第4局は、タイトル戦史上初の三コウ無勝負となった。2000年には棋聖戦で趙治勲を4-2で破り、以後3連覇。同年棋道賞最優秀棋士賞を受賞。2001年、小林光一から十段位奪取、以後4連覇。2003年には中国囲棋甲級リーグ戦に北京海淀チームで出場。
呉清源の研究会に参加し、1990年代以降に呉が「21世紀の碁」として提唱する、コゲイマへの肩ツキ等の手法を実戦で用いて一般化させた。また早碁棋戦優勝が多く、「早碁の王様」のニックネームもある。2002年の棋聖戦第5局では終局直前のダメ詰めの最中、挑戦者柳時熏が6子アタリを放置、これを打ち抜いて逆転勝ちして論議の的となった。通算成績は、1025勝560敗1ジゴ1無勝負(2009年4月時点)。門下に張豊猷。
獲得タイトル
世界戦
- LG杯世界棋王戦 1998年
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 2000年
七大タイトル
その他国内戦
- 新人王戦 1981年
- 新鋭トーナメント戦 1983年
- 鶴聖戦 1989、93、99、2000年
- アコム杯全日本早碁オープン戦 1994年
- JT杯星座囲碁選手権戦 1995年
- NHK杯テレビ囲碁トーナメント 1997年
その他の棋歴
- 世界囲碁選手権富士通杯 準優勝 1992、97年
- テレビ囲碁アジア選手権戦 準優勝 1997年
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 準優勝 2001年
- 中環杯世界囲棋選手権戦 準優勝 2005年
- 日中スーパー囲碁(日本チームで出場)
- 1996年 0-1 ×常昊
- CSK杯囲碁アジア対抗戦(台湾チームで出場)
- 2003年 2-1
- 2004年 2-1
- 2005年 0-3
- 2006年 0-3
- 農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦(日本チームで出場)
- 2003年 0-1(×朴永訓)
著作
- 『王立誠―打碁鑑賞シリーズ<8> (囲碁文庫)』日本棋院 2004年
- 『呉清源・王立誠 囲碁の真理を探る』(全三巻)誠文堂新光社
- 『逆転の極意 (最強囲碁塾) 』河出書房新社 2005年