漁場

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テンプレート:漁業 漁場(ぎょじょう・ぎょば・りょうば・いさば)とは、漁業において、収獲すべき水産物を得る場所である。漁業においては「海面」()と「内水面」(河川湖沼)に大きく区分される。

概要

収獲の目的となる魚類貝類などの生態によって漁場は異なり、その場にしたがって様々な漁具・漁法が用いられる。

かつての伝統的な漁法では、漁具の材料も在来的なものが多く、また生産性も低かったため、資源の生態と漁業の規模が調和し、それぞれの漁場での水産資源がながく再生産されていた。

ところが、漁船の動力化や合成繊維の普及などの漁業技術の向上、人口増加、漁獲物の流通網の整備などにともない、生業として漁業を行う漁師達による水産資源の乱獲が行なわれ、漁場における水産資源の枯渇化や、自然環境の悪化といった懸念が生じてきた。

漁場の保全や水産資源の乱獲防止のため、各種法的な規制をとられている(漁業法水産資源保護法など)。また、近年は、稚魚を放流する栽培漁業への転換や、漁場水域をブロック分けして資源を再生産するなど、漁場における安定的な水産資源の確保への努力がみられるようになっている。

世界三大漁場

世界に多数存在する漁場の中でも特に漁獲量の多い優良な漁場として、世界三大漁場と呼ばれる地域が存在する。日本の水産庁の定義では、以下の3漁場を指す[1]大陸棚寒流暖流が出会う潮目の存在によってもたらさせる漁業資源の多さが大漁場形成の理由となっているが、海棲生物を食べる食文化を持った人口の多さあるいは漁法や漁船の近代化などの消費側の理由もある。

脚注

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関連項目

  • (1)自然環境によって形成されてきた漁業・漁村と食文化(水産庁)