波田須駅
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テンプレート:駅情報 波田須駅(はだすえき)は、三重県熊野市波田須町にある、東海旅客鉄道(JR東海)紀勢本線の駅である。
駅の前後をトンネルに挟まれた小駅で、普通列車のみが停車する。なお、熊野大花火大会などのさいに運転される臨時の普通列車は一部が通過する。
駅構造
単式ホーム1面1線を有する地上駅である。交換設備を持たない簡単な構造となっている。
紀勢本線全通後に増設された駅で、開業当初から無人駅であった。駅舎は無いうえ、ホーム上の待合所に出入口が併設されている。熊野市駅が管理している。
利用状況
「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年 | 23 |
1999年 | 24 |
2000年 | 18 |
2001年 | 21 |
2002年 | 18 |
2003年 | 18 |
2004年 | 16 |
2005年 | 14 |
2006年 | 12 |
2007年 | 11 |
2008年 | 11 |
2009年 | 11 |
2010年 | 9 |
2011年 | 8 |
2012年 | 8 |
駅周辺
この駅のすぐ大泊駅寄りに大吹峠を抜ける大吹トンネルが、また新鹿駅寄りにひとつ短いトンネルをはさんで甫本トンネルがある。駅は波田須集落の南にある斜面の最下部に位置しており、斜面の上を通る国道311号からは細く曲がりくねった坂道を下らなければならない。この地方は急峻なリアス地形のため陸上を介した交通路を持たず、長らく海からしか到達出来なかった集落も散見されるが、紀勢本線はそうした集落をトンネルで短絡しており、交通手段の提供という大きな役割を担っている。
この附近の海岸が徐福の上陸地だとする伝説があり、徐福ノ宮が国道へ向かう坂の途中にある[1]。
山道を新鹿方面に向かうと太平洋と紀勢本線を見下ろすポイントがあり、鉄道撮影の名所となっている[2]。
- カイタロー鼻
- 徐福ノ宮(徐福神社) : 徐福伝説に因んで祀られている。駅から徒歩約10分[1]。御神宝はすり鉢であり、同時に発見された秦の時代の半両銭の実在が、この地の徐福伝説の大きな根拠とされている。[3]。
- 波田須神社
- 熊野市立波田須小学校 : 2004年に熊野市立新鹿小学校波田須分校となった後、2005年度以降は休校となっている[4]。
歴史
1961年12月、すでに全通した日本国有鉄道(国鉄)紀勢本線の新鹿駅と大泊駅の間に新しく開業した。当駅はその後の国鉄分割民営化による東海旅客鉄道への承継をへて今日に至っている。
- 1961年(昭和36年)12月11日 - 国鉄紀勢本線の駅として開業する。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東海旅客鉄道が承継する。
- 2011年(平成23年)12月11日 - 「波田須駅開業50周年号」が、多気駅と熊野市駅の間でキハ40・キハ48型(旧ローカル気動車色)を使用して運行される[5][6]。
隣の駅
脚注
関連項目
テンプレート:Navbox- ↑ 1.0 1.1 徐福の宮 - かんこうみえ(三重県観光連盟、2012年9月11日閲覧)
- ↑ 紀勢本線/新鹿 - 波田須(お立ち台通信) - 鉄道ホビタス(ネコ・パブリッシング、2010年12月17日付、2012年7月18日閲覧)
- ↑ 熊野市観光協会HP
- ↑ 旧熊野市の歩み(2004年 - 2005年) - 熊野市(2012年9月11日閲覧)
- ↑ 12/11(日)JR紀勢本線・臨時快速「波田須駅開業50周年号」走行!(お知らせ・地域情報) - 東紀州観光まちづくり公社(2011年11月25日付、2012年7月19日閲覧)
- ↑ 臨時快速“波田須駅開業50周年号”運転 - railf.jp(交友社、2011年12月12日付、2012年7月19日)