法蔵寺 (岡崎市)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファイル:法蔵寺 (岡崎市)02.jpg
山門 (2005年7月)
法蔵寺(ほうぞうじ)は、愛知県岡崎市にある浄土宗西山深草派の寺院。山号は二村山(にそんざん)。本尊は阿弥陀如来。所在地は、愛知県岡崎市本宿町寺山1。
概要
かつては、二村山出生寺と称し、法相宗の古刹であった。飛鳥時代、行基は観音菩薩像を安置し出生寺を創建した。平安時代、空海の来訪により真言宗となる。南北朝時代、竜芸上人により浄土宗に改宗し、二村山法蔵寺と改称した。その後、徳川家の始祖・松平親氏が伽藍を建立して、松平家の菩提寺とした。徳川家康(幼名・竹千代)が、時の住持・教翁上人に就いて、読書きを習ったという。江戸時代、深草派三河三檀林のひとつとなる[1]。
歴史
- 寺伝によれば大宝(701年) 行基によって法相宗の二村山出生寺として創建されたとされる。
- 至徳2年(1385年)教空龍芸により浄土宗の法蔵寺に改められた。
- 嘉吉元年(1441年) 松平親氏により伽藍建立。
- 天文16年(1547年) 徳川家康が伯父である住職の教翁に師事。
- 永禄3年(1560年) 家康より守護不入の特権が与えられた。
- 1642年(寛永19年)徳川家光より朱印地82石を授かる。
- 文政9年(1826年) シーボルトが参拝。
- 明治元年 住職の孫空義天が近藤勇の首を祀る。
伽藍
文化財
- 愛知県指定有形文化財
- 岡崎市指定文化財
- 絹本著色善導大師像[3]
- 絹本著色山越阿弥陀如来像[3]
- 絹本著色二十五菩薩来迎図[3]
- 絹本著色渡唐天神像[3]
- 木造聖観音菩薩立像[3]
- 利剣名号御下帷子[3]
- 破魔弓[3]
- 青磁花瓶[3]
- 梵鐘[3]
- 松平蔵人佐元康制札[3]
- 岡崎市指定天然記念物
- その他
- 松平広忠墓
- 伝近藤勇の首塚 - 三条大橋に晒されていた首を斎藤一が奪取し、三条大橋側の誓願寺にいた孫空義天に供養を依頼し、義天の異動に伴って当寺に埋葬されたとされる。当初は世間の目もあったので、石碑は土で埋められ、無縁仏の様にしていた。
- 御草紙掛けの松 - 現在のは2006年3月18日に植えられた4代目である。しかしながら、周囲の石柵は文化12年(1815年)に寄進された物である。
札所
- 三河新四国第35番
- 三河三十三観音第12番
画像
- 法蔵寺 (岡崎市)08.jpg
六角堂 (2005年7月)
- 法蔵寺 (岡崎市)03.jpg
東照宮 (2005年7月)
- 法蔵寺 (岡崎市)07.jpg
松平広忠らの墓 (2005年7月)
- 法蔵寺 (岡崎市)04.jpg
近藤勇首塚 (2005年7月)
- 法蔵寺 (岡崎市)06.jpg
法蔵寺のイヌマキ (2005年7月)
- 法蔵寺 (岡崎市)05.jpg
御草紙掛けの松(3代目) (2005年7月)