油そば
油そば(あぶらそば)とはスープのないラーメンの一種である。
調味料を和えるラーメンであり、どんぶりの底にわずかに入った醤油やラードの入った濃いタレに、ラー油、酢などの調味料を好みでかけ、茹で上げた麺全体に絡めて食べる。具はメンマ、チャーシューなど少量。店によっては油そばではなく、「もんじゃそば」、「まぜそば」、「手抜きそば」、「あぶらーめん」などと称する。
油そばの発祥
発祥は各説あり不明である。1952年に創業した国立市の一橋大学そばの「三幸」が、昭和30年代前半頃から酒の肴として提供を開始したとする説、1958年(昭和33年)に武蔵野市境の亜細亜大学そばの「珍々亭」(1954年創業)で誕生し[1] 、その近くにある「丸善」との相乗効果により学生を中心に流行し発展したという説がある。他にも油そばの店として知られている店として、小金井市の「宝華」、武蔵野市の「ぶぶか」がある。いずれにせよ東京の北多摩東部地域を発祥とする麺料理である[2]。
学生食堂での油そば
値段、ボリュームなどから学生に人気の「油そば」が学生食堂の通年メニューに提供されている例もある。一部の学生食堂の名物メニューとなっている場合もある。(長岡技術科学大学広報141号)
油そばの食べ方
さまざまな作法があり、決まった食べ方というのは存在していないが、一般的には温かい麺とタレを良く絡めてから食べる。また、トッピングも各店によりさまざまなものが考案されている。詳しくは後述の「トッピング」の項目を参照。
食べ方の例
出された油そばに胡椒、ラー油、酢、醤油などの調味料をそれぞれ適量加え、麺とタレ、そして調味料をよく混ぜ合わせる。よく混ぜ合わせたものを食べるのだが、途中味を変えるために、調味料を追加するなどする場合もある。また、最後にしめスープを入れて普通のラーメンのように食べられる店もある。
油そばのトッピング
油そばはそのままでも食べられることが多いが、さまざまなトッピングを入れて食べることもある。トッピングは各自、各店によってさまざまに工夫をされているが、一般的にラーメンに添えられているものを入れることが多い。かき混ぜて和えて食べるため、具はみじん切りや細切りなど、麺と絡みやすくしてある。
- ネギ - 刻んだ生や揚げたもの
- ニンニク - 刻んだ生や揚げたもの
- たまご - 生卵・温泉卵・味付卵
- チャーシュー
- ワンタン
- メンマ
- 生わかめ
- コーン
- ごま
- 紅ショウガ
- カイワレダイコン
- 鳴門巻き
- ベビースターラーメン
- 鰹節
カップ焼きそばの調理法を応用したカップ麺製品、生麺タイプのものなどがスーパーなどで市販されている。市販としては、例えば日清食品の「日清のたれ中華そば」も商品名として表記している。また、油そばをメニューに出しているお店が通信販売をしている例もある。