森本哲郎
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森本 哲郎(もりもと てつろう、1925年10月13日 - 2014年1月5日)は、日本の評論家。
人物
東京都出身。日本の文明批評の第一人者として知られた。東京新聞記者、朝日新聞記者、フリーの批評家、情報番組のキャスター、大学教授、再びフリーと転身している。朝日新聞記者時代には、1972年のグアム島で横井庄一が発見された際に現地取材を担当した[1]。
フリーアナウンサー・森本毅郎は弟。自身が「海外取材ニッポンの実力」のキャスターになったとき、毅郎は『NHKニュースワイド』のキャスターだったため、「テレビ界初の兄弟キャスター」と話題になった。また、毅郎がNHKを退局してフリーになった際「組織に収まりきれないのが森本家の血筋」とコメントした。
2014年1月5日、虚血性心不全にて死去[1]。テンプレート:没年齢。
略歴
- 府立十中、府立高等学校 (旧制) を経て、
- 1948年:東京大学文学部哲学科を卒業し大学院に進学。
- 1949年:大学院在学のまま東京新聞に入社して社会部記者となる。
- 1950年:東京大学大学院文学研究科社会学専攻修士課程を修了。
- 1953年:朝日新聞に移りその後学芸部次長、『週刊朝日』副編集長、東京本社編集委員等を歴任。
- 1976年:朝日新聞を退社してフリーの評論家に転身。
- 1980年:TBSの情報番組『海外取材ニッポンの実力』のキャスターとなる。
- 1988年:東京女子大学教授に就任。
- 1992年:退職し再びフリーとなる。
- 2014年:虚血性心不全にて死去[1]。
エピソード
- 大学在学中に風刺雑誌『VAN』の編集長を務めた。
著書
- 神々の時代 弘文堂 1960 のち角川文庫
- 文明の旅 歴史の光と影 新潮選書 1967
- 詩人与謝蕪村の世界 至文堂 1969 のち講談社学術文庫
- スペイン・アンダルシア 朝日新聞社 1970
- 生きがいへの旅 現代社会の哲学的風景 ダイヤモンド社 1970 のち角川文庫
- サハラ幻想行 哲学の回廊 河出書房新社 1971 のち角川文庫
- 人間へのはるかな旅 潮出版社 1971 のち角川文庫
- ゆたかさへの旅 日曜日・午後二時の思索 ダイヤモンド社 1972 のち角川文庫
- ぼくの旅の手帖 または、珈琲のある風景 ダイヤモンド社 1973 のち角川文庫
- ことばへの旅 第1-5集 ダイヤモンド社 1973-78(愛蔵版)。のち角川文庫、PHP文庫 (上下巻)
- 異郷からの手紙 私たちとは何か ダイヤモンド社 1974 のち角川文庫
- イースター島 遺跡との対話 平凡社カラー新書 1975
- あしたへの旅 変わりゆく人間変わりゆく社会 ダイヤモンド社 1975 のち角川文庫
- タッシリ・ナジェール 平凡社カラー新書 1976
- すばらしき旅 人間・歳月・出会い ダイヤモンド社 1976
- 旅と人生の手帖 ダイヤモンド社 1976
- 夢二の小径 講談社文庫 1976
- そして--ぼくは迷宮へ行った。 芸術生活社 1976 のち角川文庫
- 四季の旅 花のある風景 ダイヤモンド社 1978
- 日本の挽歌 失われゆく暮らしのかたち 角川書店 1979 「日本人の暮らしのかたち」PHP文庫
- 「私」のいる文章 発想・取材・表現 ダイヤモンド社 1979 のち新潮文庫
- 名作の旅、伝説の旅 角川文庫 1980
- そして、自分への旅 ダイヤモンド社 1980 のち角川文庫
- 豊かな社会のパラドックス 70年代を問い直す 角川書店 1980
- そして文明は歩む 新潮社 1980 のち文庫
- 読書の旅 愛書家に捧ぐ 講談社 1981 のち文庫
- ぼくの会話学校 角川書店 1981
- 旅と自然と人生 聖教新聞社〈文化教養シリーズ〉 1981
- 信仰のかたち 新潮選書 1982
- 日本民族のふるさとを求めて 知的冒険の旅 朝日新聞社 1982 のち新潮文庫
- 私のニジェール探検行 マンゴ・パークの足跡をたどって 中公新書 1982
- 思想の冒険家たち 文藝春秋 1982
- 音楽への旅 音楽之友社 1983
- 中国幻想行 角川選書 1983 「中国詩境の旅」PHP文庫
- ぼくの作文学校 角川書店 1983
- 二十世紀の知的風景 TBSブリタニカ 1983
- 書物巡礼記 文化出版局 1985
- ぼくの旅のカタログ 角川文庫 1985
- 学問への旅 佼成出版社 1985
- 日本語 表と裏 新潮社 1985 のち文庫
- 二十世紀を歩く 新潮選書 1985
- 神のアルバム 文藝春秋 1986
- 生き方の研究 正・続 新潮選書 1987-89 のちPHP文庫全1巻
- 森本哲郎「旅物語」 講談社 1988
- 戦争と人間 文藝春秋 1988 のちPHP文庫
- 神の旅人 パウロの道を行く 新潮社 1988 のちPHP文庫
- ある通商国家の興亡 カルタゴの遺書 PHP研究所 1989 のち文庫
- サムライ・マインド 歴史をつくる精神の力とは PHP研究所 1991 のち文庫
- 日本語 根ほり葉ほり 新潮社 1991 のち文庫
- 月は東に-蕪村の夢 漱石の幻 新潮社 1992 のち文庫
- 遥かなる道 クレオ 1992
- ウィーン 世界の都市の物語 文藝春秋 1992 のち文庫
- 森本哲郎世界への旅 全10巻別巻1 新潮社 1993-94。※別巻は写真傑作選と著書未収録のエッセイ
- 世紀末を歩く 地球曼荼羅 PHP研究所 1993
- ソクラテス最後の十三日 PHP研究所 1995 のち文庫
- ぼくの東京夢華録 新潮社 1995 「懐かしい「東京」を歩く」PHP文庫
- 旅の半空 新潮社 1997 「旅は人生」PHP文庫
- ぼくの哲学日記 集英社 1999
- この言葉! 生き方を考える50話 PHP新書 2000
- 文明の主役 エネルギーと人間の物語 新潮社 2000
- ぼくの日本十六景 空の名残り 新潮社 2001 のちPHP文庫
- ぼくのおみやげ図鑑 旅のエッセイ シティ出版 2005
- 吾輩も猫である 清流出版 2005 のちPHP文庫
- 老いを生き抜く 長い人生についての省察 NTT出版 2012
共編著
- 日本の顔顔顔…… 疋田桂一郎共編 朝日新聞社, 1971
- 歴史対談集 歴史の謎 文明の謎 河出書房新社 1977。※歴史学者との対談集
- おくのほそ道行 平凡社 1984。写真笹川弘三
- 驚異の世界史 文春文庫 1986-91。ビジュアル版の編著で全7冊刊
- 人の生き方について 筑摩書房〈こころの本〉 1988。15編の人生論(編著)
- 日本・日本語・日本人 新潮選書 2001。※大野晋・鈴木孝夫と共著
脚注
テンプレート:Reflist- ↑ 1.0 1.1 1.2 評論家の森本哲郎さん死去 88歳 朝日新聞 2014年1月10日閲覧