栄養教諭
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栄養教諭(えいようきょうゆ)とは、児童・生徒の栄養の指導及び管理をつかさどる教員のことである(学校教育法28条第8項など)。
概要
児童・生徒の発育において、栄養状態の管理や、栄養教育の推進をめざして2005年に新たに設けられた職である。
栄養教諭は正規教員であり、栄養教諭普通免許状(専修、一種、二種)を有していなければならない。
取得方法
- 免許法別表第2の2の場合
- 専修免許状・・・修士の学位+管理栄養士免許+1種免許状の22単位+専修免許の24単位
- 一種免許状・・・学士の学位+管理栄養士免許の所持、あるいは、管理栄養士養成課程を修了し栄養士免許を取得する+1種免許状の22単位
- 二種免許状・・・短期大学士ないしは学士の学位+栄養士免許+2種免許状の14単位
- 免許法別表第6の2の場合
<学校栄養職員が、栄養教諭免許を取得する場合の特例>
- 管理栄養士免許所持者、あるいは、管理栄養士養成課程を修了し栄養士免許が授与された者
- 3年以上の在職年数+10単位修得→栄養教諭一種免許状の授与申請が可能
- 栄養士免許保有者
- 3年以上の在職年数+8単位修得→栄養教諭二種免許状の授与申請が可能
- 管理栄養士免許と、何らかの教員免許状の、両方を所持している者
- 在職年数の制限なし+栄養に係る教育に関する科目2単位のみ追加修得→栄養教諭一種免許状の授与申請が可能
- 管理栄養士養成課程を修了し栄養士免許を取得し、それに加え、何らかの教員免許状の、両方を所持している者
- 在職年数の制限なし+栄養に係る教育に関する科目2単位のみ追加修得→栄養教諭一種免許状の授与申請が可能
- 栄養士免許と、何らかの教員免許状の、両方を所持している者
- 在職年数の制限なし+栄養に係る教育に関する科目2単位のみ追加修得→栄養教諭二種免許状の授与申請が可能
※何らかの教員免許状とは、中学免許状や高校免許状(教科は、家庭科・保健・理科など、何でも可)、養護教諭免許状(小中高の保健室の先生の免許)、小学校免許状などを指す。
授与に関する注意事項
- 栄養教諭二種免許状の授与申請には、栄養士資格を有していることが前提である。
- 栄養教諭一種免許状の授与申請には、
というどちらかの条件を満たしていることが前提である。
なお、管理栄養士は、栄養士資格を持つものでなければ国家試験を受験することができない。
そのため、栄養士資格や管理栄養士資格を取得出来ない教育学部では、栄養教諭普通免許状(専修、一種、二種)の取得は不可能。
- 4年制大学の栄養士養成施設を卒業し、栄養士資格を有しているだけでは、大学卒業時に栄養教諭一種免許状を取得することは出来ない。
- 栄養教諭専修免許状の取得には、管理栄養士資格を有していることが前提である。
- 栄養士資格は通学の昼間部でしか取得出来ず、夜間部や通信で取得することは出来ない。そのため、栄養士資格とセットでの取得が義務付けられている栄養教諭普通免許状(専修、一種、二種)も通学の昼間部でしか取得出来ず、夜間部や通信での取得は出来ない。
関連項目
- 養護教諭
- 教員 - 教員の職階
- 幼稚園教員 - 小学校教員 - 中学校教員 - 高等学校教員 - 特別支援学校教員
- 教育職員免許状
- 給食 - 食育
- 栄養士
- 管理栄養士
- 栄養士養成施設
- 管理栄養士養成施設