東京都立工芸高等学校
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テンプレート:日本の高等学校 東京都立工芸高等学校(とうきょうとりつこうげいこうとうがっこう)は、東京都文京区本郷に所在する都立工業高等学校。
概要
設置している学科は、全日制ではアートクラフト、マシンクラフト、インテリア、グラフィックアーツ、デザインの5科である。開校以来2万人を越える卒業生はデザイナー、エンジニアを始め社会で広く活躍している。定時制はデザイン科を除く4科がある。
2007年に創立100周年を迎えた。なお諸般の事情により、100周年記念式典は2007年5月19日に東京国際フォーラムホールCにて行われた。百周年記念誌「都立工芸100年の歩み」は同校同窓会・築地工芸会により2009年3月31日に発行された。
入試においては都の共通問題を使用しており、実技試験などは課されない。
沿革
- 1906年 - 文部省により設置認可
- 1907年 - 東京府立工芸学校として開校(所在地は現在の中央区築地)
- 1923年 - 関東大震災により校舎焼失、東京府立第六中学校(現:都立新宿高校)にて授業再開
- 1927年 - 現在地に移転
- 1931年 - 定時制課程が開設
- 1943年 - 東京府から東京都への都制施行により「東京都立工芸高等学校」に改称
- 1948年 - 学制改革により「東京都立工芸新制高等学校」に改称
- 1949年 - 図案科(全日制)増設
- 1950年 - 「東京都立工芸高等学校」に改称
- 1962年 - 改修工事を開始(1973年まで)
- 1997年 - 新校舎落成
- 2007年 - 創立100周年
- 2012年11月17日 - 同校の土曜授業公開時に野田佳彦首相が視察訪問を行った。野田首相は、アートクラフト科で携帯ストラップの製造体験、グラフィックアーツ科で生徒などに約8分程のスピーチを行った。
施設
1997年に改修した、地上9階、地下2階の校舎で、構外にオニヒトデのような赤いオブジェがある。 これは炎を意味しているが、建築家のコンセプトであり、学校の意思とは関係がない。このオブジェは風力で回転している。 また、オブジェは一部生徒の間で「校長が自転車をこいで回転させている。」という説が未だに残っている。 この赤いオブジェの他にも、校内には当校卒の芸術家などの数々の芸術作品、伝統工芸品が展示されている。 現在、校内の空調設備の入れ替え工事を行っている。
教室(Home Room) の他に実習室が多くあり、作業機器など実習設備も充実している。体育館は7階、室内温水プールは1階の校内にある。 東京都教職員研修センターと建物を共用しているが完全に遮断されており、中ではつながっていない。
著名な出身者
- 新道繁(洋画家)
- 間宮不二雄(実業家)
- 滝沢英輔(映画監督、脚本家)
- 三浦つとむ(言語学者)
- 川上景司(特撮監督)
- 原弘(グラフィックデザイナー)
- 多田進(装丁家)
- 児玉清(俳優)
- 山本丘人(画家、芸術院賞、文化勲章:府立三中より転入)
- 田口壽恒(重要無形文化財、鍛金)
- 桂盛仁(重要無形文化財、彫金)
- 村木与四郎(映画美術監督)
- 串田恭男(ブリキ玩具作家)
- 小泉力雄(武蔵野美術大学名誉教授)
- 倉俣史朗(インテリアデザイナー)
- 川本喜八郎(人形作家、アニメーション作家)
- 秋山祐徳太子(現代美術家)
- 杉本幸治(書体設計者)
- 福田哲夫(首都大学東京教授、プロダクトデザイナー新幹線のデザイン)
- 副田高行(アートディレクター)
- 南伸坊(イラストレーター、エッセイスト)
- 千葉督太郎(漫画家)
- 秋山道男(プロデューサー)
- 善養寺幸子(建築家)
- 野田亜人(ペーパークラフト作家)
- 山下啓介(声優、俳優)
- 石井強司(舞台美術家)
- 原田美枝子(女優、代々木高校へ転校)
- 永井裕明(アートディレクター)
- 祐光正(作家)
- 合田経郎(アニメーション作家、NHKキャラクターどーもくんの作者)
- 羽海野チカ(漫画家)
- 槇村さとる(漫画家)
- 東啓子(女優)
- 豆千代(着物デザイナー)
- 井上彩名(女優)
- 市川実和子(女優、ファッションモデル)
- 水元ローラ(漫画家)