東京文化財研究所
東京文化財研究所(とうきょうぶんかざいけんきゅうしょ)は独立行政法人国立文化財機構の下部組織。東京都台東区上野公園に所在する。日本及び東洋の美術、伝統芸能、文化財の保存科学と修復技術について基礎研究を行い、博物館や美術館などからの要請に応じて技術指導や調査を行う。また中華人民共和国、大韓民国、タイ王国、ドイツ、米国などの文化財研究機関と広く学術交流も展開している。現所長は亀井伸雄(元文化庁文化財鑑査官)。
沿革
1930年、黒田記念館内に設立された帝国美術院付属美術研究所を前身とする。初代所長は正木直彦。
1947年国立博物館付属美術研究所となり、1954年東京国立文化財研究所と改称した。
1968年文化庁附属機関となる(1984年からは施設等機関)。
1990年、アジア文化財保存研究室が設置された。同室は1993年国際文化財保存修復協力室となり、1995年には国際文化財保存修復協力センターに発展、2006年に文化遺産国際協力センターに改称した。
2000年、新庁舎が完成し、旧庁舎および黒田記念館から移転、黒田記念館には展示施設が整備された。
2001年4月1日、奈良国立文化財研究所とともに独立行政法人文化財研究所(本部、奈良市)に統合された。
2007年4月1日、独立行政法人文化財研究所は独立行政法人国立博物館と統合し、独立行政法人国立文化財機構が発足した。
組織
所長の下に研究支援推進部、企画情報部、無形文化遺産部、保存修復科学センター、文化遺産国際協力センターを置く。
黒田記念館
洋画家・黒田清輝(1866年~1924年)を記念する黒田記念館(1928年、 設計:岡田信一郎)は、2007年3月までは東京文化財研究所の管轄であった。これは前身の帝国美術院附属美術研究所が黒田の遺産によって設立された黒田記念館内に設置されたことによる。研究所が新庁舎に移転後、展示スペースの充実など改修が行われた。2007年4月の独立行政法人国立文化財機構発足に伴い、黒田記念館は東京国立博物館の管轄となった。
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黒田記念館 (東京上野・[[[:テンプレート:座標URL]]35_43_8.1_N_139_46_24_E_region:JP&title=%E9%BB%92%E7%94%B0%E8%A8%98%E5%BF%B5%E9%A4%A8 地図])
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黒田清輝『湖畔』(黒田記念館保管)