本格ミステリ大賞
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本格ミステリ大賞(ほんかくみすてりたいしょう、2001年 - )は、本格ミステリ作家クラブが主催する推理小説の賞。本格ミステリというジャンルの発展のため、年間の最優秀作品(小説部門、評論・研究部門)を表彰している。候補作を全て読んだ本格ミステリ作家クラブ会員の投票によって決まり、選評はすべて公開される。正賞として京極夏彦がデザインしたトロフィーが授与される。
概要
毎年1月末に本格ミステリ作家クラブ会員のアンケートを集計し、予選委員が候補作5作を選定(例年2月に発表)。5月までに会員は候補作を全て読んだ上で、選評を付けて投票し、5月中旬の公開開票式で大賞が決定する。授賞式は6月中旬に行われる。会員の選評はすべて雑誌『ジャーロ』(光文社)、および公式サイトに掲載される。
選考対象は単行本化された作品に限り(評論・研究部門では雑誌等に発表されたものも含む)、短編の優秀作品については、講談社ノベルスから刊行されるアンソロジー「本格ミステリ○○ 20○○年本格短編ベスト・セレクション」の収録作として選出される。
受賞作一覧
第1回から第10回
- 第1回(2001年)
- 小説部門
- 『壷中の天国』 倉知淳(13票)
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 最終候補作
- 第2回(2002年)
- 第3回(2003年)
- 小説部門
- 『GOTH リストカット事件』 乙一(16票)
- 『オイディプス症候群』 笠井潔(16票)
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『探偵小説論序説』 笠井潔(12票)
- 最終候補作
- 第4回(2004年)
- 小説部門
- 『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野晶午(24票)
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『水面の星座 水底の宝石』 千街晶之(18票)
- 最終候補作
- 第5回(2005年)
- 小説部門
- 『生首に聞いてみろ』 法月綸太郎(19票)
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 最終候補作
- 第6回(2006年)
- 小説部門
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『ニッポン硬貨の謎』 北村薫(14票)
- 最終候補作
- 第7回(2007年)
- 小説部門
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『論理の蜘蛛の巣の中で』 巽昌章(16票)
- 最終候補作
- 第8回(2008年)
- 第9回(2009年)
- 第10回(2010年)
- 小説部門
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『戦前戦後異端文学論』 谷口基(11票)
- 最終候補作
第11回 - 現在
- 第11回(2011年)
- 小説部門
- 『隻眼の少女』 麻耶雄嵩(20票)
- 最終候補作
- 『折れた竜骨』 米澤穂信(18票)
- 『綺想宮殺人事件』 芦辺拓(1票)
- 『写楽 閉じた国の幻』 島田荘司(10票)
- 『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉(4票)
- 評論・研究部門
- 『エラリー・クイーン論』 飯城勇三(14票)
- 最終候補作
- 第12回(2012年)
- 小説部門
- 最終候補作
- 評論・研究部門
- 『探偵小説と叙述トリック』 笠井潔(10票)
- 最終候補作
- 第13回(2013年)
- 第14回(2014年)