曹氏

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曹氏(そうし)は、中国及び朝鮮半島に見られるのひとつ。中国の国姓として著名である。

曹氏は姫姓である武王の弟・振鐸が河南省)に封じられ、以後子孫たちが曹を氏とした。

また曹氏は国初代の国君・俠(または挾)の氏でもあった。これは曹俠の祖先・姫晏安が帝により曹(古曹)に封ぜられて曹晏安=姫姓曹氏の祖となったことに始まり、曹俠が武王により邾に封ぜられて邾俠=曹姓邾氏の祖となるまで続いた。共に本姓が姫で曹に封ぜられた姫姓曹氏ではあったが、姓氏の重複が僅差もしくは短期間で避けられた曹振鐸の系統とは黄帝にまで溯らない限り全くかかわりが無い。

高祖に仕えた曹参については、『史記』・『漢書』には記載が無いが、『三国志』が注に引く『魏書』には曹参は邾の血を引くとあり、その子孫が魏の創始者である曹操たち一族につながるとしている。しかし、曹操の祖父の曹騰の伝に記載がないことから疑わしい。

また、中国の史書では基本的に女性のは書かず、父方の氏のみで呼ぶことが多いので、曹氏の女性一般を示す言葉でもある。例として数人を挙げる。

  • 劉邦の側室で劉肥(悼恵王)の生母。出身地・生没年など全て不明であるが、劉邦が、沛県で亭長をしていた時期に劉肥を生んだとだけ記録があるので、おそらくは沛県の出身と考えられる。楚漢戦争を描いた中国のドラマ『大漢風 〜項羽と劉邦〜』に曹姫という役名で登場する人物に該当する。
  • 後唐の始祖李克用の皇后、荘宗の母。
  • 西夏の5代皇帝仁宗の母。