布志名焼
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布志名焼(ふじなやき)は、島根県松江市玉湯町にて焼かれる陶器。
概要
江戸時代に松江藩の御用窯として開かれた窯場(雲善窯)で、大名茶人でもあった松平不昧公の好みを反映した茶器が焼かれた。後に民窯の船木窯も開窯し、黄釉や出雲青地と呼ばれる青釉の日用雑器を焼き、一時は海外への輸出も盛んに行われるほど隆盛を極めた。
その後衰退するが、昭和になってバーナード・リーチや河井寛次郎、浜田庄司らの指導、交流の元に民陶として復活、再興を遂げた。リーチの影響を強く受けているため、英国のガレナ釉(鉛の硫化物)に似た黄釉、飴釉などが用いられ(英国でガレナ釉を再現する際、布志名焼が参考にされた)、英国式のスリップウェアという手法を用いて焼かれる。
県内の他の陶磁器
島根県出雲地方には規模は決して大きくないが、個性的な窯場が至る所に点在する(県のふるさと伝統工芸品に指定)。これらを総称して雲州焼と呼ぶことがある。
- 八幡焼(はちまんやき) - 安来市広瀬地区
- 御代焼(みじろやき) - 雲南市加茂町
- 錦山焼(きんざんやき) - 安来市
- 萬祥山焼(ばんしょうざんやき) - 出雲市
- 楽山焼(らくざんやき) - 松江市
- 袖師焼(そでしやき) - 松江市
- 母里焼(もりやき) - 安来市伯太地区
- 出西窯(しゅっさいやき) - 出雲市斐川地域
島根県西部の石見地方にも魅力的な窯場が存在する。
- 温泉津焼(ゆのつやき) - 大田市温泉津町: 島根県ふるさと伝統工芸品
- 石見焼(いわみやき) - 浜田市、江津市、大田市: 経済産業省指定伝統工芸品、島根県ふるさと伝統工芸品
- 石州亀山焼(せきしゅうかめやまやき) - 浜田市上府町: 島根県ふるさと伝統工芸品