峠駅
峠駅(とうげえき)は、山形県米沢市大字大沢字峠にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)奥羽本線の駅である。「山形線」の愛称区間に含まれている。
標高が626mと奥羽本線内で最も高く、当駅を境としてそれぞれの方向に下り坂となる。
駅構造
島式ホーム1面2線を有する地上駅。警報機と遮断機付きの構内踏切がある。米沢駅管理の無人駅。
板谷峠は急勾配と豪雪による難所として知られ、山形新幹線開業まで普通列車はスイッチバックで登っていた。このため、複雑な線路やポイントなどの施設が駅構内に設けられ、それらは雪から守るためスノーシェルターで覆われていた。同新幹線開業にともなう改良と電車化によりスイッチバックは廃止されたが、スノーシェルターは新たに設けられたホームの覆屋として流用され、上下線も含めて大きく覆った構造から独特の雰囲気となっている。
峠の力餅
古くから駅の名物となっており、今でも昼間の普通電車が停車するたびに駅売りの声が響く。駅前の「峠の茶屋 力餅」が製造し、店内でも販売されている。
一折8個入りと10個入りがあるが、立売りでは10個入りのみ販売している。ホームでの駅売りを行っていない朝夕の電車でも、事前に電話予約をしておけば停車中に購入することができる。
「峠の力餅」は米沢駅近くや、山形新幹線「つばさ」の車内でも販売されているが、この力餅は「峠の茶屋 力餅」ののれん分けを行った分家である[1]米沢駅前にある「峠の力餅 米沢支店」で製造されており、峠駅のものとは一折の個数や価格および味が異なる。
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駅周辺
歴史
- 1899年(明治32年)5月15日 奥羽南線福島 - 米沢間開業にともない、峠信号所を設置。
- 1899年(明治32年)8月1日 旅客駅に格上げし、峠駅開業。当時の列車回数は普通旅客列車が上下各3本、貨物列車が上下各1本であった[2]。
- 1949年(昭和24年)4月1日 福島 - 米沢間直流1500V電化、通過線が設けられて、優等列車はスイッチバックを通らずに通過するようになった[2]。
- 1984年(昭和59年)12月1日 - 無人化。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 1990年(平成2年)9月1日 - 山形新幹線開業にともないスイッチバックを廃止し、ホームを本線に移動。
鉄鉱石輸送
1942年(昭和17年)に、当駅の南方約8kmの山中に滑川鉱山という鉄鉱山が開発された。その後、鉄鉱石が索道を通して峠駅に運び込まれ、専用線から貨物列車で東新潟港駅へ運ばれ、八幡製鉄所に向かっていた。同鉱山は1970年(昭和45年)に閉山となり、また峠駅の貨物取り扱いも1972年(昭和47年)に廃止となった[2]。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- テンプレート:Color山形線(奥羽本線)