山内進
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山内 進(やまうち すすむ、1949年 - )は、日本の法学者。一橋大学学長。元法文化学会理事長。専門は、法制史、西洋中世法史、法文化史。法学博士(一橋大学、1987年)。
来歴・人物
北海道小樽市出身。父は日本国有鉄道職員、兄は歴史学者の山内昌之東京大学名誉教授。
小樽市立奥沢小学校、小樽市立向陽中学校、北海道小樽潮陵高等学校を経て、1972年一橋大学法学部卒業、1974年一橋大学大学院法学研究科修士課程修了、1977年一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、1987年一橋大学法学博士。大学では勝田有恒の指導を受ける。また大学1年時の第二外国語のロシア語のクラスでは河村たかし(名古屋市長)と同級生だった。
1977年成城大学法学部助手、1978年同専任講師、1981年助教授、1988年同教授、1990年一橋大学法学部・大学院法学研究科教授、2004年同大大学院法学研究科長・法学部長、2006年国立大学法人一橋大学理事(専任)副学長(社会連携・財務担当)。2010年7月29日に実施された次期学長予定者選考において、一橋大学次期学長に選出。任期は2010年12月1日から2014年11月30日までの4年間。 [1]
2004年、21世紀COEプログラム「ヨーロッパの革新的研究拠点」拠点リーダー就任。2005年から法文化学会理事長。2010年12月、一橋大学学長に就任。
弟子に屋敷二郎(一橋大教授)、藤本幸二(岩手大准教授)、等。
著書に『決闘裁判』『十字軍の思想』など。
受賞歴
『北の十字軍』でサントリー学芸賞受賞
家族・血縁
山内昌之(歴史学者、東京大学名誉教授)は兄。
著書
単著
- 『新ストア主義の国家哲学――ユストゥス・リプシウスと初期近代ヨーロッパ』(千倉書房、1985年)
- 『掠奪の法観念史――中・近世ヨーロッパの人・戦争・法』(東京大学出版会、1993年)
- 『北の十字軍――「ヨーロッパ」の北方拡大』(講談社選書メチエ、1997年/講談社学術文庫、2011年)
- 『決闘裁判――ヨーロッパ法精神の原風景』(講談社現代新書、2000年)
- 『十字軍の思想』(筑摩書房[ちくま新書]、2003年)
- 『文明は暴力を超えられるか』(筑摩書房、2012年)
編著
共編著
- (勝田有恒・森征一)『概説西洋法制史』(ミネルヴァ書房、2004年)
- (加藤博・新田一郎)『暴力――比較文明史的考察』(東京大学出版会、2005年)
- (大芝亮)『衝突と和解のヨーロッパ――ユーロ・グローバリズムの挑戦』(ミネルヴァ書房、2007年)
- (勝田有恒)『近世・近代ヨーロッパの法学者たち――グラーティアヌスからカール・シュミットまで』(ミネルヴァ書房、2008年)