宮下あきら
テンプレート:Infobox 漫画家 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 宮下 あきら(みやした あきら、男性、1957年10月8日 - )は、日本の漫画家。東京都出身[1]。血液型はA型。東京都立神代高等学校卒業。代表作に『魁!!男塾』など。
経歴
東京都出身の東京育ち[1]。宮下の父は捜査一課に所属していたこともある警視庁の刑事であり、これがハードボイルド風の作品『ボギー THE GREAT』を生み出すことになったと単行本で述べている。
高校卒業後、しばらくバンド活動をしていたが、音楽ではいつまで経っても食っていけないだろうと思い、自分が幼い頃に漫画家に憧れていたことを思い出し、漫画家を目指す。出版社に持ち込みを続けていたところ、編集者から高橋よしひろを紹介され、アシスタントになる[2]。
第21回(78年度下期)少年マガジン新人漫画賞で『少年勝負師ケン』が佳作となり、1978年末の少年マガジン増刊号(1979/01/25号)に掲載され、デビューとなる。
その後、本宮ひろ志から紹介された集英社少年ジャンプの編集者に『私立極道高校』の第1話を見せると即連載が決定した。しかし滋賀県出身のアシスタントが、作中に無断で同県の実在する学校名を出したことにより、滋賀県教育委員会から猛抗議を受けた。宮下は監督不行届を問われる形となり、『私立極道高校』は『週刊少年ジャンプ』1980年11号で打ち切りとなったが[3][4]、学帽政ら主要キャラクターは次作『激!!極虎一家』に引き続き登場している。
その後も、情に篤いバンカラ硬派の学生がライバル、宿敵と大喧嘩を繰り広げるという作品を描き続けている。作品中には極道物が多い。他にも特筆すべき物として自分の作品内に、「民明書房」などのいかにもありそうな出版社の書籍から引用した解説文を出しており、当時その出版社の本を求め本屋などに問い合わせる電話が急増。また宮下によれば、「民明書房」の内容は誤りであると編集部に抗議もあったという。それら解説を纏めた書籍『民明書房大全』(創業者・大河内民明丸の出生物語も収録)が発売された。後に宮下本人が架空の出版社であることを告白している。
2002年11月に発売されたヒップホップのコンピレーションアルバム『男塾伝説』のジャケット(中心人物である塾長シーモネーター(現・SEAMO)と元ネタである江田島平八が肩を組んでいる)を描いている。
2003年6月に発売された、ダンスグループ「PaniCrew」のグループ内ユニット「魁!ジョッパーズ(さきがけ!ジョッパーズ)」のデビューアルバムのジャケットに宮下が描いた、メンバーをモデルにしたキャラクターのイラストが使われている。
2012年1月20日に絶版となっていた『私立極道高校』が集英社より『復活版』として上下巻で刊行された。
人物
- ジミ・ヘンドリックスのファンであり、度々作中に登場させている。もっとも作中においては、ロックなどの現代西洋音楽を好む若者が悪役的立場であり、日本の伝統音楽愛好家が主人公側として描かれる場合も多い。
- ネームを描かずに下描きに入り、本人もその方がアドリブ的な面白さがあると語る[5]。
- 一時期音楽スタジオを所有していた。現在は音楽スタジオを潰して、ホームシアターとなっているが、元々音楽スタジオで防音のため、大好きなギターを弾くことも出来るという。
- 非常に親思いの人物で、親がらみのことになると情に絆されやすい。荻野真は自身の作品『孔雀王』の後書にて、「宮下先生に(荻野がデビュー前の原稿を『週刊ヤングジャンプ』の賞に持ち込んだ時、宮下は選考委員の一人だった)、親に顔向けがしたいんですとお願いし予選を通してもらった」と述懐している。
作品リスト
- 少年勝負師ケン
- 私立極道高校 - タイトルは「しりつきわめみちこうこう」と読む。
- 激!!極虎一家
- 嗚呼!!毘沙門高校
- ボギー THE GREAT
- 魁!!男塾
- 瑪羅門の家族
- 天より高く - タイトルは「そらよりたかく」と読む。
- BAKUDAN
- 世紀末博狼伝サガ
- 曉!!男塾 青年よ、大死を抱け
- 天下無双 江田島平八伝
- 私立極道高校2011
- 任侠!マスラオ部屋
- 極!!男塾
関連書籍
その他
- 1989年にトンキンハウスより発売されたPCエンジン用のゲームソフト。宮下ワールドに引き込まれた少年が漫画内の世界を冒険していくという内容のアクションゲーム。宮下はキャラクターデザインおよびパッケージイラストなどを担当。
関連人物
- 本宮ひろ志 - 高橋の師匠、宮下が慕う人物の一人。
- 高橋よしひろ - アシスタントとして師事。
- 今泉伸二 - 宮下のアシスタント。
- 吉村拓也 - 宮下のアシスタント。
- 猿渡哲也 - 同僚・友人。同じく格闘技を扱った作品が多い。
- 原哲夫 - 同僚・友人。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 Wikipediaの本項目では「(親の出身地の)山口県宇部市育ち」とも記載されていたが、『週刊プレイボーイ』2010年48号のインタビューにおいて、自分は東京生まれの東京育ちであり、Wikipediaの記述を「デタラメ」であると述べている。
- ↑ 高橋の師匠本宮ひろ志の作業にも携わったことがある(『やぶれかぶれ』より抜粋)。
- ↑ 『'80年まんがあたりの出来事』「Fusion Product 創刊号」ふゅーじょんぷろだくと、1981年7月。P86。
- ↑ 詳細は週刊少年ジャンプ事件史を参照。
- ↑ TEAM MUSCLE編「作者殷沙毘幽」『魁!!男塾奥義の書 魁!!男塾である!!!』集英社、2000年3月22日、ISBN 4-8342-1686-1、9頁。