四つ子素数

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四つ子素数(よつごそすう、prime quadruplet)とは、p, p+2, p+6, p+8 がすべて素数であるような数の組をいう。ここで p と p+2 の組および p+6 と p+8 の組はいずれも双子素数であり、 p+2 と p+6 の組はいとこ素数であり、 p と p+6 の組および p+2 と p+8 の組はいずれもセクシー素数であり、 p と p+2 と p+6 の組および p+2 と p+6 と p+8 の組はいずれも三つ子素数である。

最小の四つ子素数は (5, 7, 11, 13) 、次は (11, 13, 17, 19) 、(101, 103, 107, 109) と続いていく。最小のものを除き、<math>n</math> を0以上の整数として(<math>30n+11</math>, <math>30n+13</math>, <math>30n+17</math>, <math>30n+19</math>) の形で表される。したがって最小のものを除き、一組の四つ子素数の1の位の数は小さい順に1,3,7,9となり、10の位以上の桁の数字は全て共通となる。 四つ子素数が無限にあるのかどうかは分かっていない。

四つ子素数の逆数総和は収束し、 <math> \left(\frac{1}{5} + \frac{1}{7} + \frac{1}{11} + \frac{1}{13}\right) + \left(\frac{1}{11} + \frac{1}{13} + \frac{1}{17} + \frac{1}{19}\right) + \left(\frac{1}{101} + \frac{1}{103} + \frac{1}{107} + \frac{1}{109}\right) + \cdots = 0.8705883800</math> ±5×10-10 とされている。

2007年現在発見されている四つ子素数 (p,p+2,p+6,p+8) のうち最大のpは2058桁の 4104082046 × 4799# + 5651 である(n#は素数階乗)。

小さい方から33個の四つ子素数

  {5, 7, 11, 13},               {11, 13, 17, 19},             {101, 103, 107, 109}, 
  {191, 193, 197, 199},         {821, 823, 827, 829},         {1481, 1483, 1487, 1489},
  {1871, 1873, 1877, 1879},     {2081, 2083,2087 , 2089},     {3251, 3253, 3257, 3259},
  {3461, 3463, 3467, 3469},     {5651, 5653, 5657, 5659},     {9431, 9433, 9437, 9439},
  {13001, 13003, 13007, 13009}, {15641, 15643, 15647, 15649}, {15731, 15733, 15737, 15739},
  {16061, 16063, 16067, 16069}, {18041, 18043, 18047, 18049}, {18911, 18913, 18917, 18919},
  {19421, 19423, 19427, 19429}, {21011, 21013, 21017, 21019}, {22271, 22273, 22277, 22279},
  {25301, 25303, 25307, 25309}, {31721, 31723, 31727, 31729}, {34841, 34843, 34847, 34849},
  {43781, 43783, 43787, 43789}, {51341, 51343, 51347, 51349}, {55331, 55333, 55337, 55339},
  {62981, 62983, 62987, 62989}, {67211, 67213, 67217, 67219}, {69491, 69493, 69497, 69499},
  {72221, 72223, 72227, 72229}, {77261, 77263, 77267, 77269}, {79691, 79693, 79697, 79699},...

五つ子素数、六つ子素数

四つ子素数 {p, p+2, p+6, p+8} について、p-4 または p+12 がさらに素数であれば、それを加えた5つ組を五つ子素数(いつつごそすう、prime quintuplet)という。特に p-4 と p+12 の両方が素数であれば、その6つ組を六つ子素数(むつごそすう、prime sextuplet)という。

五つ子素数、六つ子素数が無限にあるかどうかはわかっていない。

五つ子素数の例

p+12 型[1]

{5, 7, 11, 13, 17},  {11, 13, 17, 19, 23},  {101, 103, 107, 109, 113}, 
{1481, 1483, 1487, 1489, 1493},      {16061, 16063, 16067, 16069, 16073}, 
{19421, 19423, 19427, 19429, 19433}, {21011, 21013, 21017, 21019, 21023}, 
{22271, 22273, 22277, 22279, 22283}, {43781, 43783, 43787, 43789, 43793},...

p-4 型[2]

{7, 11, 13, 17, 19}, {97, 101, 103, 107, 109}, {1867, 1871, 1873, 1877, 1879},
{3457, 3461, 3463, 3467, 3469},      {5647, 5651, 5653, 5657, 5659}, 
{15727, 15731, 15733, 15737, 15739}, {16057, 16061, 16063, 16067, 16069}, 
{19417, 19421, 19423, 19427, 19429}, {43777, 43781, 43783, 43787, 43789},...

六つ子素数の例

{7, 11, 13, 17, 19, 23}, {97, 101, 103, 107, 109, 113}, {16057, 16061, 16063, 16067, 16069, 16073},
{19417, 19421, 19423, 19427, 19429, 19433},             {43777, 43781, 43783, 43787, 43789, 43793},
{1091257, 1091261, 1091263, 1091267, 1091269, 1091273}, {1615837, 1615841, 1615843, 1615847, 1615849, 1615853},
{1954357, 1954361, 1954363, 1954367, 1954369, 1954373}, {2822707, 2822711, 2822713, 2822717, 2822719, 2822723},...

その他の形と「七つ子」以上

p-2 および p+10 は必ず 3 の倍数であるため、これらを含んだ「五つ子」は {p-2, p, p+2, p+6, p+8} の形の {3, 5, 7, 11, 13} しか存在しない。

また、p-6, p+14 はいずれも 5 の倍数になるため、双子素数3つから成る {p, p+2, p+6, p+8, p+12, p+14} の形の「六つ子」は、{5, 7, 11, 13, 17, 19} しか存在しない。

さらに p-8, p+16 はいずれも 3 の倍数になるため、一般的には六つ子素数の両端±4の範囲には素数が来ることはない。 {3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23} の「八つ子」を除いて、 差が4以内で連なる七つ子以上の素数の組は存在しない。

外部リンク

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関連事項

  • OEIS A022006
  • OEIS A022007