名古屋市科学館
名古屋市科学館(なごやしかがくかん)は、愛知県名古屋市中区の白川公園内にある市立の科学館。市政70周年の記念事業の一環として建設された。
目次
概要
1962年11月3日にプラネタリウムをメインとした「天文館」(てんもんかん)が、2年後の1964年11月1日に物理・原理・技術といった内容を紹介する「理工館」(りこうかん)が開館。1989年4月29日には、生命・生活・環境を紹介する「生命館」が開館するとともに既存館の大改修も行われ、総合科学博物館としてリニューアルされた。
テーマは「みて、ふれて、たしかめて」。展示室14フロアに実際に触れて体験出来る展示物があり、実験・実演ショーも1日数回行われる。当科学館の目玉であるプラネタリウムは月ごとにテーマを替えて、星の神話以外にも、その月の天文現象や宇宙の膨張、ブラックホールといった天文学的な内容までも、学芸員自らが制作したCGや最新映像機器等を駆使しながら分かりやすく解説する。
2011年3月19日よりリニューアルオープンした。
2013年(平成25年)3月26日には地球科学等の自然科学分野における教育・研究活動の連携のため、名古屋大学博物館と相互協力に関する協定書を締結した[1]。
インフォメーション
観覧時間
- 午前9時30分~午後5時(ただし入館は午後4時30分まで)
※プラネタリウムの夜間投影等を除く(観覧券の販売は午後4時30分まで)
観覧料
展示室と プラネタリウム |
展示室のみ | |
---|---|---|
大人 | 800円 | 400円 |
大学・高校生 (要学生証) |
500円 | 200円 |
小人 (中学生以下) |
無料 | |
団体 | 30名以上1割引 100名以上2割引 |
※特別展はその都度定める料金
(2011年3月19日改定)
定期観覧券(1年)
展示室と プラネタリウム |
展示室のみ | |
---|---|---|
大人 | 3,200円 | 1,600円 |
大学・高校生 (要学生証) |
2,000円 | 800円 |
名古屋市在住の65歳以上 (要敬老手帳等) |
1,000円 | 500円 |
減免・割引制度
名古屋市在住の65歳以上 (要敬老手帳等) |
観覧料の3分の2の額を割引 |
身体障害者手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、 精神障害者保健福祉手帳(表記は障害者手帳)、 愛護手帳(療育手帳の名古屋市独自の呼び名)提示 当事者及び付添い2名 |
無料 |
名古屋市交通局「一日乗車券」、「ドニチエコきっぷ」 (当日の日付があるものに限る) |
1割引 |
休館日
- 月曜日(祝日の場合は開館し、直後の平日を休館。)
- 第3金曜日(祝日の場合は開館し、第4金曜日を休館。)
- 年末年始(12/29~1/3)
- その他、臨時開館・休館あり[2]
アクセス
- 地下鉄東山線・鶴舞線 「伏見駅」5番出口から南へ徒歩6分
- 地下鉄鶴舞線 「大須観音駅」4番出口から北へ徒歩8分
- 市バス「白川公園」から北へ徒歩3分 「広小路伏見」から南へ徒歩6分
- 名鉄バス「伏見町」から南へ徒歩4分 「白川公園前」から北東へ徒歩6分
新館の建設
既存の天文館と理工館の2館は、築後40年余りが経過し建物や設備が老朽化してきていること、生命館に比べ天井の高さが低く展示に制限があること、優先的に耐震対策が必要な施設(II-2)と判定されたことなどから、天文館と理工館に替わる「新館」を建設することとなった。天文館と理工館の北側にある駐車場が閉鎖され、新館はその敷地に旧天文館と旧理工館とに隣接するかたちで建設された。新館の名称は旧名称を受け継ぎ、プラネタリウムと天文学関係の展示室を含む球体部分が「天文館」、その西側部分が「理工館」となった。新館は地上7階・地下2階建てで、2006年度に基本設計、2007年度に実施設計を行い、2008年度に建築工事が開始され、2011年3月19日に完成・リニューアルオープンした。建設工事中も2010年の8月末までは通常どおり開館し、2010年9月1日秋から新館開館までの約5ヶ月間のみ閉館。新館開館後の名古屋市科学館は、現生命館と新館の2つの建物及び屋外展示(屋外展示の公開は平成23年秋)で構成されている。なお生命館はCOP10開催のため10月末まで開館した。
2010年6月10日には、世界最大となるドーム直径35mのプラネタリウムの建設が完了した。プラネタリウムの光学式投影機はカール・ツァイス製「ユニバーサリウム9型」(type UNIVERSARIUM Model IX)が、デジタル投影装置はコニカミノルタプラネタリウムのデジタルスカイIIが導入された。また、プラネタリウムはブラザー工業が2016年3月31日までの契約で命名権を取得(年間3,650万円)し、「Brother Earth」(ブラザーアース)の愛称が付けられた。なお、旧天文館で使用されていた投影機(カール・ツァイスIV型)は新天文館に移設され、一部機能を稼動可能な状態で展示されている。
また大型展示として、地球上の水の循環をモチーフとし水に触れて楽しめる「水のひろば」、高さ9mの「竜巻ラボ」、120万ボルトの放電が可能な大型テスラコイル2機がある「放電ラボ」、マイナス30℃を体感できる「極寒ラボ」がある。
2011年11月には、H-IIBロケットの開発試験で使われた機体と、国際宇宙ステーションの日本実験棟きぼうの構造試験モデルが、屋外展示スペースに設置された[3]。
2011年12月、プラネタリウムが、世界最大としてギネス世界記録に認定される。
整備方針
- 科学の面白さを感じることができる科学館
- 何度も行きたくなる科学館
- 科学好き、科学館好きの子どもを育てる科学館
- 地球環境時代の科学館
- 連携する科学館
展示・プラネタリウムについての整備方針
- 生活体験や社会的話題の視点を取り入れた展示構成
- 科学好きの子どもを育てる創作・実験活動の充実
- 多くの人が楽しめるダイナミックな体験型展示の導入
- 展示全体において、環境問題を考える要素を設定
- プラネタリウムを世界水準の設備に更新
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