南太平洋 (ミュージカル)
『南太平洋』(みなみたいへいよう、テンプレート:En)は、1949年初演のブロードウェイミュージカル。ジェームズ・ミッチナーの小説『南太平洋物語』(Tales of the South Pacific)が原作。作曲はリチャード・ロジャース、脚本・作詞はオスカー・ハマースタイン2世。1950年、トニー賞を受賞。
あらすじ
太平洋戦争の真最中、南太平洋のある島が舞台。ここに海兵隊のジョセフ・ケーブル中尉が任務を帯びてやってきたところからストーリーは始まる。戦争の悲劇の中、対日作戦に協力するフランス出身の農園主エミール・デ・ベックと、島の海軍の看護婦ネリー・フォーブッシュ、ジョセフと島の土産物屋メリーの娘リアットとの恋を描く。
映画
テンプレート:Infobox Film 1958年にアメリカで映画化された。ブロードウェイ版の監督であるジョシュア・ローガンが映画版でもそのまま監督をし、出演はミッツィー・ゲイナー(ネリー・フォーブッシュ役)、ロッサノ・ブラッツィ(エミール・デ・ベック役)、ジョン・カー(ジョセフ・ケーブル役)など。2時間51分の上映時間で完成し、先行ロードショーの後2時間38分に編集されて公開された。
当時は珍しかった2ヶ月に及ぶ大規模なロケーション撮影が、ハワイのカウアイ島で敢行されて話題になった。しかしせっかくの美しい風景に、様々な色のカラー・フィルターを歌ごとにかけるという重大な演出ミスがあったため(それは舞台の照明切替を意識したものだったのだが)批評家の意見は賛否が分かれ、アカデミー作品賞でも『恋の手ほどき』(Gigi)に大きく差をつけられる結果になった。
しかし、映画公開に先行して発売されたサウンドトラックが人気を牽引する形となり、興行的には国内外で大成功をおさめ、1950年代を代表する人気映画の一つとなった(映画の製作費500万ドルに対し、全米配給収入だけで1850万ドルを稼ぎ出している)。
日本での公演
- 1966年東宝が、高島忠夫、越路吹雪の主演で上演。(日本初演)
- 1979年東宝が、宝田明、安奈淳の主演で上演。
- 1984年宝塚歌劇団月組が、剣幸、春風ひとみの主演で上演。
- 1999年東宝が、滝田栄、一路真輝の主演で上演。
- 2013年宝塚歌劇団星組・専科公演で、轟悠、妃海風の主演で上演。
主なナンバー
- 魅惑の宵(Some Enchanted Evening)
- 女が一番(There Is Nothing Like a Dame)
- バリハイ(Bali Ha'i)
- ワンダフル・ガイ(A Wonderful Guy)
- 春よりも若く(Younger than Springtime)
- ハッピー・トーク(Happy Talk)日本ではキリンビールのCMソングとして長期間使用され続けている。