リチャード・ロジャース
リチャード・ロジャース(Richard Rodgers, 1902年6月28日 - 1979年12月30日)は、アメリカ合衆国の作曲家。
人物
ニューヨークのクイーンズ区でユダヤ人外科医の家庭に生まれる(ロジャーズというWASP風の苗字は、父親がエイブラハムズというユダヤ人の苗字から改姓したもの)。作詞家のローレンツ・ハート、オスカー・ハマースタイン2世とのコンビで数多くのミュージカルの曲を書いた。
特にオスカー・ハマースタイン2世とのコンビでは、34のトニー賞、1つのアカデミー賞を獲得するなどの成果をおさめた。彼が亡くなった晩、ブロードウェイの全ての劇場は、灯りを消して、その死を悼んだ。
なお、エミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞、ピュリツァー賞をすべて受賞したのは彼とマーヴィン・ハムリッシュの2人しかいない。
あまり知られてはいないが、映画『アラビアのロレンス』の製作者サム・スピーゲルによると、本編の90パーセントの作曲を依頼したものの、リチャードは肝心の作品を見ようともせず、結果、仕上がりはミュージカル調の曲目ばかりで、すべて没となった。そして、本来、残りの10パーセントを引き受けたモーリス・ジャールが、全曲を担当することとなる。
影響
1993年、オスカー・ハマースタイン2世とのコンビ結成50年を記念してブロードウェイでは、『Some Enchanted Evening』というショーが製作された。2人のミュージカルのハイライトシーンを4人の男女で演じるこのショーは、翌1994年に日本でも剣幸、石井一孝等によって博品館劇場で上演された。ショーのタイトルは、代表作の『南太平洋』の中の歌のタイトルに拠る。
イギリスのロックバンドザ・ビートルズのことを当初は「くだらない音楽」と評していたが、エド・サリヴァン・ショーに彼らが出演した際には「ファンである」と伝え、評価した。
主なミュージカル作品
- オクラホマ!(Oklahoma!, 1943年)
- 回転木馬(Carousel, 1945年)
- ステート・フェア(State Fair ,1945年)
- 南太平洋(South Pacific, 1949年) - アカデミー歌曲賞受賞
- 王様と私(The King and I, 1951年)
- サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music, 1959年)