前田土佐守家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

前田土佐守家(まえだとさのかみけ)は、前田利家の二男前田利政を家祖とする加賀藩重臣の家系である。大名であった利政は、関ヶ原の戦いでは東軍への出兵を拒否したことにより改易となった。直之の代に前田利常に仕えて加賀八家の筆頭となり、以後、代々筆頭重臣の地位を占めた(加賀八家は家老ではなく、より格上の存在である)。家禄は1万1,000石であり、加賀八家の中で最も少ない。

土佐守家は、藩主家の前田氏や、同じく加賀藩重臣で藩祖利家の女婿でもある前田長種を祖とする前田氏との区別の為もあり、歴代当主の内4人が土佐守を叙任されていることに因んで称され、別に「直之系前田家」とも称される。近江国にあった芳春院の化粧領を知行地としたため、近江守に叙任されることもあった。定紋は「瓜輪に梅鉢」。明治に至り、直行が男爵を授けられて華族に列した。

当主

  1. 利政(としまさ)-(従四位下・侍従、賜羽柴姓。通称羽柴能登侍従)
  2. 直之(なおゆき)-(無官)
  3. 直作(なおなり)-(無官、『加賀八家の前田土佐守家』初代といえる)
  4. 直堅(なおかた)-(近江守)
  5. 直躬(なおみ)-(土佐守)
  6. 直方(なおただ)-(土佐守)
  7. 直時(なおとき)-(土佐守)
  8. 直良(なおさだ)-(近江守)
  9. 直会(なおより)(夭折のため無官)
  10. 直信(なおのぶ)-(土佐守)
  11. 直行(なおつら)-(男爵

関連項目

外部リンク

前田土佐守家資料館ホームページ