指定自動車教習所

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テンプレート:独自研究 テンプレート:Ambox 指定自動車教習所(していじどうしゃきょうしゅうじょ)は、道路交通法第九十九条に基づき、公安委員会が指定した自動車教習所(自動車学校)のこと。かつては「指定自動車練習所」といった。

指定自動車教習所を卒業すると、道路交通法第九十九条の五第五項の規定により、運転免許を取得する際の技能試験が免除される。

歴史

自動車学校は全国共通の運転免許制度が始まる1919年(大正8年)以前から存在していた。嚆矢とされるのは1915年(大正4年)頃に実業家鈴木靖二が創立した「東京自動車学校」である(東京都杉並区下井草に現存する)。

  • 1933年(昭和8年)11月1日 - 新自動車取締令により、内務大臣の指定する者が発行する技量証明書をもって運転免許試験を免除する制度が始まる。
  • 1948年(昭和23年)1月1日 - 道路交通取締法のもとで指定自動車練習所が制度化。都道府県の知事(のちに公安委員会)の指定した自動車練習所が発行する証明書をもって運転免許試験を免除することとなる。技能試験のみではなく筆記試験も免除であった。翌年、試験の免除は練習所卒業後1年以内と限定された。
  • 1960年(昭和35年)12月20日 - 道路交通法により、指定自動車教習所に制度変更。運転免許試験のうち技能試験のみが免除となるように変更された。施設、指導員、運営方法など関わる詳細な設置基準が設けられ、全国統一的に運用されるようになる。

要件

指定自動車教習所に指定されるための要件は、道路交通法第九十九条に

  1. 政令で定める要件を備えた当該自動車教習所を管理する者が置かれていること。
  2. 技能検定員資格者証(第九十九条の二第四項)の交付を受けており、技能検定員として選任されることとなる職員(同条第一項)が置かれていること。
  3. 教習指導員資格者証(第九十九条の三第四項)の交付を受けており、教習指導員として選任されることとなる職員(同条第一項)が置かれていること。
  4. 自動車の運転に関する技能及び知識の教習並びに技能検定自動車の運転に関する技能についての検定で、内閣府令で定めるところにより行われるものをいう。)のための設備が政令で定める基準に適合していること。
  5. 当該自動車教習所の運営が政令で定める基準に適合していること。

と規定されている(道路交通法条文を抜粋、一部改変)。

うち、5の基準については、道路交通法施行規則別表第三に細かく規定されている。

新規普通免許取得者中の指定自動車教習所卒業生の占める割合は97%を超え、初心運転者育成機関としての社会的役割は大きい。 また多くの指定教習所は各種法定講習の実施機関としての役割を兼ねている。

上記の他に届出教習所・指定教習所のうち指定扱いとなっていない車種等を教習科目として設置する場合は新たに指定自動車教習所として指定を受けるために、教習を行う免許の種類に応じてそれぞれ10名連続して免許試験場の技能検定1発合格が求められる。特に近年では普通車は指定を受けているが大型免許(1種、2種)は指定を受けていない教習所(届出教習所扱い)において専門に指導員を置いて免許取得を目指す学生等に専門教育をマンツーマンで指導し、かつ教習料等必要経費を全額若しくは一部免除として試験に受講させ、指定教習所として公安委員会から指定を受けることを目標に設定する教習所も存在する。

免許取得方法

かつては第1・第2・第3・第4の四段階で1~3が所内、4が公道上だったが、規制緩和により1と2、3と4がそれぞれ統合されて二段階教習に改められ現在に至る。

第1段階

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指定自動車教習所入学後 第1段階において学科を10時間、実技(技能)を12〜15時間程度受け、その教程修了後に仮運転免許試験を受験する。仮運転免許試験に先立ち、学科は「仮免前効果測定」や「仮免前修了考査」という校内試験で80〜90点以上(名称及び得点基準は自動車学校によって異なる)のスコアを得て合格し、実技は教程最後に行う「みきわめ」という判定試験にて基準をクリアする必要がある。 仮運転免許交付後、第2段階の実技が受けられるようになる。

第2段階

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第2段階において学科を16時間、実技(技能)を19時間程度受け、その教程修了後に卒業検定試験を受験する。卒業検定試験に先立ち、学科は「卒検前効果測定」や「卒検前修了考査」という校内試験で80〜90点以上(名称及び得点基準は自動車学校によって異なる)のスコアを得て合格し、実技は教程最後に行う「みきわめ」という判定試験にて基準をクリアする必要がある。「みきわめ」修了後は教習期間が無効になり、「みきわめ」から3カ月以内の卒業が義務付けられる。これを過ぎると教習期間が残っていても退学となる。 卒業検定試験に合格すると、卒業証明書又は検査合格証明書が交付され、運転免許試験場での適性検査および学科試験に合格すると免許証が交付される。

指導員・検定員

指定自動車教習所指導員の項を参照。

利点・欠点

利点としては運転免許試験場へ行かなくても学科試験を除く全てのカリキュラムが教習所で行えて、さらに余程のことがない限りは合格するという点があるが、反面欠点として運転技能が未熟であっても教習所側の都合(教習生を多く受け入れるためと厳しい基準による不合格者が多数発生した場合における口コミなどで入校者が激減する危険性の除去)により卒業者の運転技量は認可教習所などを卒業した者に比べて落ちる傾向にある。

関連項目

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