佐藤卓己
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佐藤 卓己(さとう たくみ、1960年 - )は日本の社会学者、歴史学者。京都大学准教授。専門はメディア論。元「日本ナチ・カルチャー研究会」代表。広島県広島市出身。自らの手で自立した優秀な博士10人を育て上げ、社会に送り出すことを自分の使命だとしている[1]。1995年に『大衆宣伝の神話::マルクスからヒトラーへのメディア史』で京都大学より博士(文学)を取得した[2]。
経歴
- 1984年 京都大学文学部西洋史学専攻卒業
- 1986年 京都大学大学院文学研究科西洋史学専攻修士課程修了
- 1987年 - 1989年 ミュンヘン大学留学
- 1989年 京都大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程単位取得退学
- 1990年 東京大学新聞研究所助手
- 1992年 東京大学社会情報研究所助手
- 1994年 同志社大学文学部講師
- 1996年 同志社大学文学部助教授
- 2001年 国際日本文化研究センター助教授
- 2004年 京都大学大学院教育学研究科助教授(2007年から准教授)
受賞歴
著書
著作一覧は以下のようになっている[5]。
単著
- 『大衆宣伝の神話――マルクスからヒトラーへのメディア史』(弘文堂、1992年/増補版・ちくま学芸文庫、2014年)
- 『現代メディア史』(岩波書店、1998年)
- 『『キング』の時代――国民大衆雑誌の公共性』(岩波書店、2002年)
- 『言論統制――情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(中央公論新社[中公新書]、2004年)
- 『8月15日の神話――終戦記念日のメディア学』(筑摩書房[ちくま新書]、2005年)
- 『メディア社会――現代を読み解く視点』(岩波書店[岩波新書]、2006年)
- 『テレビ的教養――一億総博知化への系譜』(NTT出版、2008年)
- 『輿論と世論――日本的民意の系譜学』(新潮社[新潮選書]、2008年)
- 『歴史学』(岩波書店、2009年)
- 『天下無敵のメディア人間 喧嘩ジャーナリスト・野依秀市』(新潮選書、2012年)
- 『物語岩波書店百年史 2 「教育」の時代』(岩波書店、2013年)
- 『災後のメディア空間 論壇と時評2012-2013』(中央公論新社、2014年)
共著
- (野田宣雄・瀧井一博・植村和秀・野村耕一・竹中亨)『よみがえる帝国――ドイツ史とポスト国民国家』(ミネルヴァ書房、1998年)
- (岡田直之・西平重喜・宮武実知子)『輿論研究と世論調査』(新曜社、2007年)
編著
共編著
- (津金沢聡広)『内閣情報部情報宣伝研究資料』(柏書房、1994年)
- (津金澤聡廣)『広報・広告・プロパガンダ』(ミネルヴァ書房、2003年)
- (竹内洋)『日本主義的教養の時代――大学批判の古層』(柏書房、2006年)
- (孫安石)『東アジアの終戦記念日―─敗北と勝利のあいだ』(筑摩書房[ちくま新書]、2007年)
- (井上義和)『ラーニング・アロン――通信教育のメディア学』(新曜社、2008年)
- 『電波・電影・電視――現代東アジアの連鎖するメディア』、三澤真美恵・川島真共編著、青弓社、2012年
- 『ソフト・パワーのメディア文化政策――国際発信力を求めて』渡辺靖・柴内康文共編著、新曜社、2012年
- 『日本の論壇雑誌 教養メディアの盛衰』 竹内洋・稲垣恭子共編著、創元社、2014年
訳書
- サム・キーン『敵の顔――憎悪と戦争の心理学』佐藤八寿子共訳(柏書房、1994年)
- ゲオルゲ・L・モッセ『大衆の国民化――ナチズムに至る政治シンボルと大衆文化』佐藤八寿子共訳(柏書房、1994年)
- ジョージ・L・モッセ『ナショナリズムとセクシュアリティ――市民道徳とナチズム』佐藤八寿子共訳(柏書房、1996年)
中国語訳
佐藤が指導した人物
出典
外部リンク
- 『ACCUMU』 Vol.5(1993年)に掲載。