中山典之
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中山 典之(なかやま のりゆき、1932年9月3日 - 2010年2月16日)は、囲碁のプロ棋士。長野県上田市出身。日本棋院東京本院所属。1951年、長野県上田松尾高等学校卒業[1]。1953年、鈴木五良八段に入門。1962年入段。1992年六段に昇進。
アマチュア出身であり、入段が遅かった。タイトル戦などには縁がなかったが、文才に長け、『実録囲碁講談』『囲碁の世界』など囲碁界に関する多数の著作がある。またライターや編者としての100冊以上の棋書の編纂を行った[2]。アマチュアへの指導に高い評価がある。またほぼ毎年海外に出て、普及に努めていた。普及の功労により、平成8年度普及功労賞、平成16年大倉喜七郎賞受賞。
若い頃は名記録係といわれ、読売新聞の観戦記者である山田覆面子に重用された。
珍瓏の名手であり、代表作の1つである「ハート」は世界中の囲碁愛好家に知られている。
扇子
- 「囲碁いろは歌」(囲碁をテーマにした手習い歌)
- 珍瓏「ハート」
日本棋院の内規では棋士の扇子の作成は3大タイトル(棋聖・本因坊・名人)の経験者に限られているが、中山については例外的に作成が認められている。
著書
- 『囲碁の世界』(岩波新書)
- 『実録囲碁講談』(日本経済新聞社、のちに岩波現代文庫に収録)
- 『昭和囲碁風雲録』(岩波書店)
- 『シチョウの世界』(日本棋院)
など多数。
編集
など。