世界の放送方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
世界の放送方式(せかいのほうそうほうしき)
高精細度テレビジョン放送(HDTV:High Definition Television)に対して従来のテレビ放送の画質は標準テレビジョン放送(SDTV:Standard Definition Television)とも言われ、ここでは主に標準テレビに分類される方式について記述している。
アナログのカラーテレビ放送方式
アナログのカラーテレビ放送方式には大別してNTSC、PAL、SECAMの3方式がある。
NTSCでは1秒あたり約30枚(≒秒間29.97フレーム[1])の映像を525本の走査線に分割して放送する。白黒テレビとの互換性が高い。開発したアメリカを中心に日本、韓国、台湾、フィリピン、中南米(主にブラジルを除く)などで採用されている。
PALでは1秒あたり25枚の映像を625本の走査線に分割して放送する。NTSCと同様に白黒テレビとの互換性が高いが、機構は複雑である。開発した西ドイツ(当時)を中心にイギリス等の西ヨーロッパ、ASEAN諸国の大部分、中東の大部分、アフリカの一部、ブラジル、オーストラリアなどで採用されている。日本でも海外向けテレビ国際放送のNHKワールドTVでNTSC方式とともにPAL方式も採用している。
SECAMは1秒あたり25枚の映像を625本の走査線に分割して放送する。白黒テレビとの互換性は低いが、機構は単純である。開発したフランスを中心にロシア、東ヨーロッパの大部分、旧フランス植民地を中心としたアフリカ諸国、中東の一部などで採用されている。
1秒当たりの画面の更新回数である前述の枚数は開発した国の交流電源の周波数が深く関わっている。
デジタルの地上波テレビ放送方式
地上デジタルテレビ放送を参照
脚注
- ↑ 正確には<math>30/1.001=29.\dot{9}7002\dot{9}</math>フレームであり分数や循環小数を用いないと正確に表現出来ないのだが、慣例的に29.97フレームや29.970フレーム等と表記されている。
関連項目
- 標準テレビジョン放送(SDTV)
- 高精細度テレビジョン放送(HDTV)
- ハイビジョン(HDTV)
- クリアビジョン(EDTV)
- ワイドクリアビジョン(EDTV-II)
- 衛星放送
- リージョンコード
- デジタルテレビ放送