ローマ国立博物館

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ローマ国立博物館(ろーまこくりつはくぶつかん Museo Nazionale Romano) は、ローマにある、古代ギリシア古代ローマ彫刻壁画、考古遺物などを展示する博物館である。

概要

ローマのテルミニ駅(終着駅)近くにある古代ローマの浴場(ディオクレティアヌス帝浴場)跡に1911年イタリア統一50周年を記念して開館した博物館である。そのため「テルメ博物館」(「テルメ」は浴場の意)の別称で親しまれてきた。ディオクレティアヌス帝浴場は、著名なカラカラ浴場よりさらに規模が大きく、3,000人を収容することができたという。16世紀にはミケランジェロが、浴場の遺構を生かして、ここにサンタ・マリア・デリ・アンジェリ聖堂を建設した。ミケランジェロの死の直後、1565年には彼の構想に基づく回廊も建設されている。

ローマ国立博物館は、20世紀末まではこの浴場跡を主たる展示館としてきたが、建物の老朽化や博物館施設としての不備が指摘されていた。このため、彫刻、壁画などの主要な陳列品は、近接するマッシモ宮 (Palazzo Massimo) と市内ナヴォーナ広場近くのアルテンプス宮 (Palazzo Altemps) に移され、そちらで公開されている。

コレクション

収蔵品は、ローマおよび周辺から発掘された古代の彫刻、壁画、モザイク、考古遺物などである。枢機卿ルドヴィシのコレクションにあったことからその名がある『ルドヴィシの玉座』はアルテンプス宮に展示されている。現代に残る古代ギリシア彫刻は、原作そのものでなく、ローマ時代の模刻である場合が多いが、『ルドヴィシの玉座』は紀元前5世紀のギリシャで制作されたオリジナルで、海から生まれるアフロディテを表している。マッシモ宮には、アウグストゥス帝の妃リウィアの別荘の壁画であった『リヴィア家のフレスコ』や、紀元前1世紀の『ファルネジーナ荘の壁画』などが収蔵されている。

外部リンク

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