ヨハン・ガルトゥング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox 人物 ヨハン・ガルトゥング(Johan Galtung、1930年10月24日 - )は、オスロ生まれのノルウェー政治学者平和研究、紛争研究の開拓者の1人として知られている。

平和戦争のない状態と捉える「消極的平和」に加えて、貧困、抑圧、差別などの構造的暴力がない「積極的平和」を提起し、平和の理解に画期的な転換をもたらした。

オスロ大学から数学社会学の博士号を取得。1959年オスロ国際平和研究所(PRIO)を創設し、雑誌 Journal of Peace Research の編集長として、ヨーロッパにおける平和研究を主導した。平和のための超国家的なネットワークの総括者で、超国家的手法の開発者でもある。1987年、もう1つのノーベル賞といわれるライト・ライブリフッド賞を受賞した。彼は、スリランカアフガニスタン北コーカサスエクアドルなど世界で40ヶ所以上の紛争の仲介者として活躍している。また中央大学国際基督教大学関西学院大学立命館大学創価大学などで客員教授を務め、日本にもなじみの深い学者である。平和的手段による紛争解決のための国際NGOTRANCEND(トランセンド)代表。

邦訳著書

単著

  • 『平和への新思考』(勁草書房, 1989年)
  • 『90年代日本への提言――平和学の見地から』(中央大学出版部, 1989年)
  • 『仏教――調和と平和を求めて』(東洋哲学研究所, 1990年)
  • 『市民・自治体は平和のために何ができるか――ヨハン・ガルトゥング平和を語る』(国際書院, 1991年)
  • 『構造的暴力と平和』(中央大学出版部, 1991年)
  • 『平和的手段による紛争の転換――超越法』(平和文化, 2000年)
  • 『平和を創る発想術――紛争から和解へ』(岩波書店, 2003年)
  • 『グローバル化と知的様式――社会科学方法論についての七つのエッセー』(東信堂, 2004年)
  • 『ガルトゥングの平和理論――グローバル化と平和創造』(法律文化社, 2006年)

共著

共編著

関連項目

外部リンク