ボア科

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ボア科(ボアか、Boidae)は、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目に属する科。ニシキヘビ科を本科の亜科として含む説もある。模式種ボア属

ボアという名は古代ローマでの伝説上の大蛇の名前からとられており、大プリニウスの『博物誌』によると、その大蛇の好物がウシ (Bos) の乳だった、とされたことに由来する。

分布

多くは南北アメリカ大陸に分布する。マダガスカルマダガスカルボア属サンジニアボアが(ボア属に含める説もある。)、ニューギニア南太平洋ナンヨウボア属が、ユーラシア大陸アフリカ大陸スナボア属が分布する。

形態

最大種はオオアナコンダで最大全長が900cmに達するとされる。しかしスナボア属では最大でも100cm程までにしかならない。

ニシキヘビ類とは近縁で、学者によっては両者を共にボア科に分類するが、

  • 前上顎骨に歯がない。
  • 赤外線感知器官(ピット器官)が鱗と鱗の隙間にある。(スナボア亜科にはピットはない。)
  • 繁殖形態が卵胎生 等の点で区別される。

生態

多くの種は森林に、スナボア属とロージーボア属砂漠や草原に生息する。ツリーボア属のように完全樹上棲種もいれば、成長に従い樹上棲から地上棲へと生活を変化させる種、スナボア属のように普段は地中に潜っている地中棲種もいる。属内でも生態が異なる場合もある。

食性は動物食で、体の大きさに応じた魚類両生類、爬虫類、鳥類哺乳類等を食べる。獲物に体を巻き付け、締め付けてから丸呑みにする。

繁殖形態は上記の通り多くの種が卵胎生だが、アラビアスナボアジムグリニシキヘビのように卵生の種もいる。

分類

ボア亜科 Boinae

マダガスカルボア属 Acrantophis(ボア属に含む説もあり)

ボア属 Boa

ナンヨウボア属 Candoia

ツリーボア属 Corallus

カガヤキボア属 Epicrates

アナコンダ属 Eunectes

サンジニアボア属 Sanzinia(ボア属に含む説もあり)

スナボア亜科 Erycinae

ラバーボア属 Charina

スナボア属 Eryx(別属Gongylophisに分割する説もあり)

ロージーボア属 Lichanura(ラバーボア属に含む説もあり)

画像

参考文献

  • クリス・マティソン 『ヘビ大図鑑』、緑書房、2000年、149-150頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、96-101頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、116-117頁。
  • 山田和久『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社、2005年、10-21、50-58頁。
  • Go!!Suzuki 「エメラルドツリーボアの飼育」『エクストラクリーパー』No.2、誠文堂新光社、2007年、105頁。

関連項目

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外部リンク

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