オオアナコンダ

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オオアナコンダEunectes murinus)は、動物界脊索動物門爬虫類有鱗目ボア科アナコンダ属に分類されるヘビ。単にアナコンダと言った場合、大抵は本種を指す。特定動物

分布

南アメリカ大陸北部 アマゾン川流域に分布する。

形態

ファイル:Eunectes murinus Skelton.jpg
オオアナコンダの骨格標本。国立科学博物館の展示。

全長400-600 cm、最大は900cmにも達する大蛇で、アミメニシキヘビとともに世界最大のヘビとして知られる。また体重も重く、500cm以上の個体では100kgを超えることも珍しくない。体色は緑褐色、褐色、暗緑色で、黒い円形や楕円形の斑紋が入る。

頭部は大型で、頸部も太い。眼は上向きで突出し、鼻孔は背面に空く。眼から口角にかけて黒い筋模様が入る。

生態

熱帯雨林の水辺に生息する。夜行性で、昼間は川の浅瀬や水辺の枝等で休む。体重が重いため特に成蛇では陸上での動きは鈍く、水中によく入る。

食性は動物食で魚類両生類、爬虫類、鳥類哺乳類等を食べる。大型の個体ではカイマンクロコダイルジャガーの捕食例もあるが、逆に彼らの餌食となることも少なくない。 水中や茂みの中等で獲物を待ち伏せ、通りかかった獲物を素早い噛み付きで捕らえ、長い体で巻き付いて締め上げてくる。 雌の方が大きい。 繁殖形態は卵胎生で、全長70cmくらいの幼蛇を一度に20-80頭ほど産む。

人間との関係

本種は一般に人食い大蛇として恐れられているが、実際に人を飲み込んだ例はほとんど無い。大型の個体が人間の子供を飲み込んだという例はあるが、これは非常に稀なケースである。しかし、巻き付かれて絞め殺されたという例は多くどちらにせよ危険である。現地では牛や豚といった家畜を襲って食べてしまうため、「害獣」視されており、オオアナコンダを見つけしだい殺してしまうという地域も少なくない。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。動物愛護法によって特定動物に指定されているため飼育には地方自治体の許可が必要。体が大きく低温や乾燥に弱いため、飼育には全身が浸かる事のできる水入れや暖房器具も含めた特大サイズの檻が要る。気性が荒く本来一般家庭で飼う種族では無い。

参考文献

  • クリス・マティソン『ヘビ大図鑑』、緑書房、2000年、44-45、150頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、100頁。
  • 山田和久『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社、2005年、18頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、116頁。

関連項目

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外部リンク