フレースヴェルグ
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フレースヴェルグ(古ノルド語:Hræsvelgr、「死体を飲みこむ者」の意[1]、フレズベルクとも)とは、北欧神話に登場する、鷲の姿をした巨人である。
『ヴァフスルーズニルの言葉』第37聯[2]によると、世界のあらゆる風は、フレースヴェルグがおこしたものであるという。またスノッリは『ギュルヴィたぶらかし』の中でこの部分を引用し、フレースヴェルグがいるのは天の北の端であり、また風がおこるのはフレースヴェルグが飛び立とうとして翼を広げるからだ、と補足している。
鷲の姿をしていることや、その名前が「死体を飲みこむ者」を意味することから、『巫女の予言』第50聯[2]に言及される、ラグナロクのときに死者をその嘴で引き裂くとされている鷲は、このフレースヴェルグであるという説がある[3]。
しばしば、同じく北欧神話に登場する鷹ヴェズルフェルニルや、ヴェズルフェルニルが留まっている名称不明の鷲、雄鶏ヴィゾーヴニルなどと混同される。
「フレースヴェルグ」の名が登場するフィクション作品
- ブルーブラスター(工画堂スタジオ) - 拠点防衛型巨大ローダー「フレズヴェルグ」として登場
- Zwei Worter(CLOCKUP) - 『希望の風』作戦における敵性存在のコードネーム「フレズベルク」
- Bloody Call(icingCandy) - 黎明の使用するレイピア型の武骸「フレースヴェルグ」
- 機動戦士ガンダムSEED(サンライズ) - フォビドゥンガンダムに搭載された誘導プラズマ砲「フレスベルグ」
- エースコンバット・ゼロ(バンダイナムコゲームス) - 敵クーデター軍の保有する重巡航管制機「XB-0 フレスベルク」として登場
- ブレイブリーデフォルト(スクウェア・エニックス) - 風属性の召喚魔法「フレースヴェルグ」として登場
- 新・ボクらの太陽 逆襲のサバタ(KONAMI) - イモータル四人衆の一人、死の翼フレスベルグとして登場。
- デジモンフロンティア(フジテレビ、東映アニメーション) - 伝説の十闘士のスピリットを受け継ぐデジモン・ベルグモンとして登場。
註
出典
テンプレート:北欧神話- ↑ 『エッダ 古代北欧歌謡集』p.50。
- ↑ 2.0 2.1 『エッダ 古代北欧歌謡集』に従った。
- ↑ テンプレート:Cite bookp.235。