フウチョウ科

フウチョウ科（フウチョウか、テンプレート:Sname）は、鳥類スズメ目の科である。

フウチョウ（風鳥）と総称される。ゴクラクチョウ（極楽鳥）の別名でも知られるが、正式な和名としては採用されていない。

特徴

雄の成鳥が美しい飾り羽を持ち、繁殖期に多彩な求愛ダンスを踊ることで知られる。雌の成鳥は地味な外見をしている。

16世紀、ヨーロッパに初めてオオフウチョウがもたらされた時各個体は交易用に足を切り落とされた状態で運ばれていた。そのため、この鳥は一生枝にとまらず、風にのって飛んでいる bird of paradise （天国の鳥）と考えられた。また、昔風をえさにしていたとされることから「風鳥」と名づけられた。

カラス上科の中でフウチョウ科など7科が単系統を形成するが、それらの系統関係は不確実である。フウチョウ科・モズ科テンプレート:Sname・オオツチスドリ科テンプレート:Sname が単系統をなす^[1]、もしくはフウチョウ科とカササギヒタキ科テンプレート:Sname が近縁である（ただしモズ科はサンプリングされていない）^[2]とする説がある。

フウチョウ科は5つの系統に別れ、基底から順に A–E と仮称される^[3]。

伝統的なフウチョウ科は Mayr (1962) により2亜科に、あるいは3亜科に分けられてきた。しかしフウチョウモドキ亜科テンプレート:Sname とされたカンムリフウチョウモドキ属テンプレート:Snamei・ツノハシフウチョウモドキテンプレート:Snamei は大きく離れた別系統であり、フウチョウモドキ科テンプレート:Sname として分離された。

Mayr は残り全てをフウチョウ亜科テンプレート:Sname とした。ただし、テンプレート:Interlang と総称されるテリカラスフウチョウ属テンプレート:Snamei・ナキカラスフウチョウテンプレート:Snamei をその基底群とし、独立したテリカラスフウチョウ亜科テンプレート:Sname とする説もあった。実際の系統ではそれらはカラスフウチョウテンプレート:Snamei と共にフウチョウ科の基底群テンプレート:En を作る。

亜科分類に諸説ありフウチョウ科自体から外す説もあったハナガオフウチョウテンプレート:Snamei は、系統的に大きく離れたミツスイ科テンプレート:Sname に移された。

伝統的にはフウチョウ科に含まれないクロチメドリ属テンプレート:Snamei を、Sibley & Ahlquist (1987) はフウチョウ科（+フウチョウモドキ科）の基底だとした。実際はフウチョウ科とは別系統だが、そう遠くない系統位置にある^[1]。

Sibley & Ahlquist (1990) ではフウチョウ族テンプレート:Sname とされ（ただしフウチョウモドキ亜科・クロチメドリ属を含む）、カラス亜科に分類されていた。