パンダ
テンプレート:生物分類表 パンダ (panda) は、ネコ目(食肉目)内の、あるグループに属する動物の総称。現生種ではジャイアントパンダとレッサーパンダ(レッドパンダ)の2種を含む。両種とも中華人民共和国に生息している動物である。
かつては類縁関係にあると考えられていた。しかし現在では類縁関係は否定されており、「名前にパンダが入っている動物」という程度の意義しかない。
呼び名
「パンダ」はネパール語で「竹」を意味する「ポンヤ」に由来する。ネパール語で「(五指を含む)手のひら」を意味する「パンジャ(panja)」に由来するという説もある。
単にパンダといった場合、現在ではジャイアントパンダのことを指すことが多い。しかし、最初はレッサーパンダだけが知られていて、単に「パンダ」と呼ばれていた。ジャイアントパンダの発見後に、従来のパンダをレッサーパンダ(テンプレート:Small)と呼ぶようになった[1]。
中国語では、パンダを熊猫(テンプレート:繁体字、テンプレート:簡体字)、ジャイアントパンダを大熊猫(テンプレート:繁体字、テンプレート:簡体字)、レッサーパンダを小熊猫(テンプレート:繁体字、テンプレート:簡体字)と呼ぶ。これらの使い分けは、本項のパンダと同様である。ジャイアントパンダを想い「熊猫」の字義に着目すると、体格などあまり似ていない「猫」の字が使われていることは不思議だが、原義はレッサーパンダのことだということを念頭に置けば理解しやすい。なお、字のせいで熊ではなく猫の仲間だと誤解している中国人が少なくないテンプレート:要出典。
一説として、本来中国語として「猫熊」(猫に似ている熊)であるところが、最初に展示したときに、名札を横書きで左から右方向に向かって「猫熊」と書いた。ただし、当時の中国の文書は縦書きで右から左方向(現在日本の新聞と同じ)が一般的だったため、「熊猫」と呼ばれるようになったテンプレート:要出典。 また、現在台湾地区では「猫熊」と呼んでいる。
パンダの系統問題
2種のパンダにはいくつかの共通点があり、中でも有名なのが、ヒトの親指と同じ役目を果たすよう進化した手根骨「第6の指」の存在である。このことから、これら2種は近縁と考えられ、パンダ科(Ailuridae、先に発見されたレッサーパンダ属が模式のためレッサーパンダ科とも)が置かれることもあった。クマ科やアライグマ科に入れられるときも、2種が近縁であることを前提として論じられることが多かった。
しかし、1972年、血清タンパク質の抗原抗体反応法により、ジャイアントパンダのみがクマに近いことが明らかになった。現在では、DNAや系統学的解析により、ジャイアントパンダはクマ科、レッサーパンダはレッサーパンダ科(現生種はレッサーパンダのみ)に分類される。これら2科の関係は遠い。パンダは多系統であり、2種の共通点は収斂進化によるものだった。
パンダを含む系統
M.J.Salesaらによる系統[2]を、絶滅種を除くなどして簡略化。なお、『ネコ目』に書かれている分類と異なり、スカンク科を置いていない。
レッサーパンダ科(Ailuridae)は訳が違うだけでかつてのパンダ科と同じ科だが、現在のレッサーパンダ科に含まれるのはレッサーパンダおよび近縁と考えられる化石種のみである。
参考文献
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テンプレート:Link GA- ↑ 「ボクが元祖!!」レッサーパンダ : 動物たちのヒミツ箱 : 初めてのこだわり : 新おとな総研 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) YOMIURI ONLINE(読売新聞) 2011年06月22日付(2011年6月22日付読売新聞の記事より) 2013年8月11日閲覧
- ↑ Salesa MJ et al. (2005). Evidence of a false thumb in a fossil carnivore clarifies the evolution of pandas. Proc Natl Acad Sci U S A. 2005 Dec 30