アライグマ科
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アライグマ科(アライグマか、Procyonidae)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)に含まれる科。
分布
形態
キンカジューを除いて、尾に縞模様が入る[1][2]。歯列は門歯が上下6本ずつ、犬歯が上下2本ずつ、小臼歯が上下6-8本ずつ、大臼歯が上下4本ずつの計36-40本[1][2]。カコミスル属を除いて上顎第4小臼歯および下顎第1大臼歯(裂肉歯)は特殊化せず、大臼歯の歯冠も低く平坦[1][2]。盲腸がない[2]。指趾の数は5本で[1]、第3指が最も長い[2]。カコミスル属を除いて爪を出し入れすることはできない[1][2]。
分類
始新世後期もしくは漸新世前期のヨーロッパに出現し、漸新世前期に北アメリカ大陸に侵入した後に拡散したと考えられている[2]。
- Bassaricyon alleni アレンオリンゴ Allen's olingo
- Bassaricyon gabbii フサオオリンゴ Bushy-tailed olingo
- Bassaricyon medius Western lowland olingo
- Bassaricyon neblina オリンギト Olinguito
- Bassariscus astutus カコミスル Cacomistle
- Bassariscus sumichrasti クロアシカコミスル Central American cacomistle
- Nasua narica ハナジロハナグマ Northern coati(アカハナグマの亜種とする説もあり[2])
- Nasua nasua アカハナグマ Southern coati
- Nasua nelsoni コスメルハナグマ Cozumel coati(ハナジロハナグマの人為移入個体群とする説もあり[3])
ヤマハナグマ属 Nasuella
- Nasuella olivacea ヤマハナグマ
キンカジュー属 Potos
- Procyon cancrivorus カニクイアライグマ Crab-eating racoon
- Procyon lotor アライグマ Common racoon(亜種の一部を独立種とする説もあり[2])
分子系統による系統[5]は テンプレート:Clade とされている(ただしヤマハナグマ属は解析されていない)。
生態
ハナグマ属を除いて夜行性[1][2]。足裏全体(蹠行性)あるいは足裏の一部(半蹠行性)を接地して移動する[1][2]。
人間との関係
開発や紛争による生息地の破壊、食用やペット用の乱獲、人為的に移入された本科の構成種との競合などにより生息数が減少している種もいる[3]。
画像
- Bushy tailed olingo.jpg
フサオオリンゴ
B. gabbii - Squaw-ringtail-28073.jpg
カコミスル
B. astutus - Nasua nasua Ilha Anchieta.jpg
アカハナグマ
N. nasua - Yawning kinkajou.jpg
キンカジュー
P. flavus
参考文献
関連項目
テンプレート:Animal-stub- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科1 食肉類』、平凡社、1986年、112-113頁。
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、14、58-66頁。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ3 中央・南アメリカ』、講談社、2001年、156-158頁。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite