バレーボール世界選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:スポーツ大会シリーズ バレーボール世界選手権(バレーボールせかいせんしゅけん、テンプレート:Lang-en)は、国際バレーボール連盟が主催するバレーボールの世界大会である。国際バレーボール連盟が初めて作ったバレーボールの世界大会であり最も伝統のある大会である。

日本国内での通称は「世界バレー」または「世バレ」。全てのスポーツにある「世界選手権大会」の一つ。1962年大会から[1]4年に1度(オリンピックの中間年)開催されている。

概要

1949年に第1回男子大会がチェコスロバキアプラハで開催された。試合会場は屋外テニスコートを再利用したものであった。参加国は全部で10カ国でヨーロッパに限定されていたため事実上の『ヨーロッパ選手権』であった。

日本が世界選手権に初参加したのは1960年であり、このときの結果は男子が8位、女子が2位であった。1962年の女子大会では日本がソ連を破り優勝した。ここからしばらくの間、日本とソビエトの2強時代が続いた。日本は1962年から1974年までの4つの世界選手権のうち3回金メダルを獲得した。

1962年大会を経て、1964年にバレーボールがオリンピックの正式種目になった後の1966年からは、4年に1度オリンピックの中間年に開催されるようになった[1]。世界一を決める唯一の大会ではなくなり、次期オリンピックへの重要な前哨戦という位置づけとなった。

1967年の女子大会は1月に日本で開催されたが、北朝鮮が正式国名が呼ばれず国旗掲揚、国歌演奏が行われなかったことを不服として参加を拒否し、これにソ連が同調し参加を取りやめたため、参加国はわずか日本、アメリカ韓国ペルーの4カ国しかなかった。日本が優勝したものの史上もっとも盛り上がらない大会となり、世界選手権の伝統と権威が揺らぐものとなった。

1970年には、アフリカ大陸からも出場し、5大陸すべてから出場するという当初の目標を達成し本当の意味で『世界選手権』となった。

1998年には日本で男女の大会が開催された。男女共同開催は1974年のメキシコ大会以来のことである。

2002年の女子大会は優勝候補と言われていた中国が準決勝でイタリアに敗れるという波乱があった。イタリアは決勝でアメリカに勝って初優勝した。

2006年は男女とも日本で開催されたが、2005年11月には2010年の女子大会も日本で行われることが決定した。女子大会が2大会連続で同一国で開催されるのは史上初である。2005年12月には2010年の男子大会がイタリアで行われることが決定した。2006バレーボール世界選手権の組み合わせ抽選会が2005年11月、東京都内で開かれ、開催国の日本は男女とも1次リーグA組にシードされた。

競技方式

出場枠

出場国の数は何度も変更が行われているが、現在世界選手権に出場できるのは全部で24カ国であり、オリンピック(12カ国)、ワールドカップ(12カ国)を規模で上回る。開催国と前回大会優勝国が出場できるほか、各大陸における予選を勝ち抜いた上位チームが出場することができる。出場できるチームの数の各大陸の内訳はFIVBランキングを元に決定される。

試合方式

  • 2006年大会では、男女各24チームが1次リーグで6組に分かれ、各組1-3位が2次リーグに進出。2次リーグでは18チームが2組に分かれ、各組1-2位が1-4位決定戦に、3-4位が5-8位決定戦に、5-6位が9-12位決定戦に進出(但し各チームは1次リーグで戦った国とは対戦せず、1リーグでの成績をそのまま持ち越し)。1-4位決定戦、5-8位決定戦、9-12位決定戦はそれぞれノックアウトトーナメント。なお、CMを入れるため、日本の試合のみテクニカルタイムアウトが30秒長く、放送時間を調整できるよう第2、第3セットの間に10分間の休憩を設けた[2]
  • 2010年大会では、24チームが1次リーグで6組に分かれ、各組1-3位が2次リーグに進出。2次リーグでは18チームが6組に分かれ、各組1-2位が3次リーグに進出。3次リーグでは12チームが4組に分かれ、各組1位が1-4位決定戦に、各組2位が5-8位決定戦に、各組3位が9-12位決定戦に進出。1-4位決定戦、5-8位決定戦、9-12位決定戦はそれぞれノックアウトトーナメント。

歴代開催国と大会順位

男子

  • 数: 本戦の参加チーム数。
開催年 開催国 テンプレート:Gold1 優勝 テンプレート:Silver2 準優勝 3位 4位
1949年第1回 10 テンプレート:Flagicon チェコスロバキア テンプレート:URSmv テンプレート:TCHmv テンプレート:BUL1946mv テンプレート:ROM1948mv
1952年第2回 11 テンプレート:URS テンプレート:URSmv テンプレート:TCHmv テンプレート:BUL1946mv テンプレート:ROM1948mv
1956年第3回 24 テンプレート:Flagicon フランス テンプレート:TCHmv テンプレート:ROM1948mv テンプレート:URSmv テンプレート:POLmv
1960年第4回 14 テンプレート:Flagicon ブラジル テンプレート:URSmv テンプレート:TCHmv テンプレート:ROM1948mv テンプレート:POLmv
1962年第5回 19 テンプレート:URS テンプレート:URSmv テンプレート:TCHmv テンプレート:ROM1948mv テンプレート:BUL1946mv
1966年第6回 22 テンプレート:Flagicon チェコスロバキア テンプレート:TCHmv テンプレート:ROM1948mv テンプレート:URSmv テンプレート:GDRmv
1970年第7回 24 テンプレート:BUL1967 テンプレート:GDRmv テンプレート:BUL1971mv テンプレート:JPNmv テンプレート:TCHmv
1974年第8回 24 テンプレート:Flagicon メキシコ テンプレート:POLmv テンプレート:URSmv テンプレート:JPNmv テンプレート:GDRmv
1978年第9回 24 テンプレート:Flagicon イタリア テンプレート:URSmv テンプレート:ITAmv テンプレート:CUBmv テンプレート:KORmv
1982年第10回 24 テンプレート:Flagicon アルゼンチン テンプレート:URSmv テンプレート:BRAmv テンプレート:ARGmv テンプレート:JPNmv
1986年第11回 16 テンプレート:Flagicon フランス テンプレート:USAmv テンプレート:URSmv テンプレート:BUL1971mv テンプレート:BRAmv
1990年第12回 16 テンプレート:Flagicon ブラジル テンプレート:ITAmv テンプレート:CUBmv テンプレート:URSmv テンプレート:BRAmv
1994年第13回 16 テンプレート:GRE テンプレート:ITAmv テンプレート:NEDmv テンプレート:USAmv テンプレート:CUBmv
1998年第14回 24 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:ITAmv テンプレート:YUGmv テンプレート:CUBmv テンプレート:BRAmv
2002年第15回 24 テンプレート:Flagicon アルゼンチン テンプレート:BRAmv テンプレート:RUSmv テンプレート:FRAmv テンプレート:YUGmv
2006年第16回 24 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:BRAmv テンプレート:POLmv テンプレート:BULmv テンプレート:SCGmv
2010年第17回 24 テンプレート:Flagicon イタリア テンプレート:BRAmv テンプレート:CUBmv テンプレート:SRBmv テンプレート:ITAmv
2014年第18回 24 テンプレート:Flagicon ポーランド
2018年第19回 テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国 ?

女子

  • 数: 本戦の参加チーム数。
開催年 開催国 テンプレート:Gold1 優勝 テンプレート:Silver2 準優勝 3位 4位
1952年第1回 テンプレート:08 テンプレート:URS テンプレート:URSwv テンプレート:POLwv テンプレート:TCHwv テンプレート:BULwv
1956年第2回 17 テンプレート:Flagicon フランス テンプレート:URSwv テンプレート:ROM1947wv テンプレート:POLwv テンプレート:TCHwv
1960年第3回 10 テンプレート:Flagicon ブラジル テンプレート:URSwv テンプレート:JPNwv テンプレート:TCHwv テンプレート:POLwv
1962年第4回 14 テンプレート:URS テンプレート:JPNwv テンプレート:URSwv テンプレート:POLwv テンプレート:ROM1947wv
1967年第5回 テンプレート:04 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:JPNwv テンプレート:USAwv テンプレート:KORwv テンプレート:PERwv
1970年第6回 16 テンプレート:BUL テンプレート:URSwv テンプレート:JPNwv テンプレート:PRKwv テンプレート:Flagicon ハンガリー
1974年第7回 23 テンプレート:Flagicon メキシコ テンプレート:JPNwv テンプレート:URSwv テンプレート:KORwv テンプレート:GDRwv
1978年第8回 23 テンプレート:URS テンプレート:CUBwv テンプレート:JPNwv テンプレート:URSwv テンプレート:KORwv
1982年第9回 24 テンプレート:Flagicon ペルー テンプレート:CHNwv テンプレート:PERwv テンプレート:USAwv テンプレート:JPNwv
1986年第10回 16 テンプレート:Flagicon チェコスロバキア テンプレート:CHNwv テンプレート:CUBwv テンプレート:PERwv テンプレート:GDRwv
1990年第11回 16 テンプレート:Flagicon 中国 テンプレート:URSwv テンプレート:CHNwv テンプレート:USAwv テンプレート:CUBwv
1994年第12回 16 テンプレート:Flagicon ブラジル テンプレート:CUBwv テンプレート:BRAwv テンプレート:RUSwv テンプレート:KORwv
1998年第13回 16 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:CUBwv テンプレート:CHNwv テンプレート:RUSwv テンプレート:BRAwv
2002年第14回 24 テンプレート:GER テンプレート:ITAwv テンプレート:USAwv テンプレート:RUSwv テンプレート:CHNwv
2006年第15回 24 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:RUSwv テンプレート:BRAwv テンプレート:SCGwv テンプレート:ITAmv
2010年第16回 24 テンプレート:Flagicon 日本 テンプレート:RUSwv テンプレート:BRAwv テンプレート:JPNwv テンプレート:USAwv
2014年第17回 24 テンプレート:Flagicon イタリア
2018年第18回 テンプレート:Flagicon カナダ ?

放送体制

開催国の放送局がホストとして中継放送の制作を行い、世界各国に配信する方式が採られている。

イタリア

  • 公共放送であるRAIが中継。

日本

脚注

  1. 1.0 1.1 1966年大会は、女子はペルー、メキシコの相次ぐ開催地返上を経て、1967年1月に日本で開催。
  2. 「TV演出 過剰?必要? バレー世界選手権中継」『朝日新聞』2006年11月21日付朝刊

関連項目

外部リンク

テンプレート:Vb start テンプレート:国際バレー テンプレート:バレーボール世界選手権 テンプレート:Vb endテンプレート:Volley-stub