バラスト軌道

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バラスト軌道(バラストきどう)は、鉄道線路あるいは軌道において古くから使用されている道床

概要

路盤にバラスト(砕石砂利)を敷き、枕木で支持する構造の道床である。

歴史

鉄道において使用されるようになったのは、イギリスニューカッスル周辺からであった。船でニューカッスルから石炭を搬出していたが、再びニューカッスルに戻る際に捨て荷(バラスト)として砂利が積まれていた。その砂利を再利用し、軌道下に敷いて路盤を強化したことに始まる。[1]

ミリ単位の正確さが要求される保線作業のしやすさや経済性からスラブ軌道などの採用例が増えているが、関西国際空港連絡橋の前後区間のように、埋め立て地に不等沈下が生じた際にスラブ軌道では修正が困難であることからあえてバラスト軌道を採用したケースもある[2]

特徴

枕木からの荷重を効率よく分散させ路盤に伝えるので低振動・低騒音であり乗り心地がよいこと、排水性が良いことテンプレート:要検証、建設費が安いこと等の利点が多いが、

  1. 強度が低く変位を生じやすいため高速鉄道には不向きで、保守管理に手間がかかる。
  2. 積雪の多い地域では、冬期間に高速運転すると砂利や雪が一旦溶けて固まった氷塊などを巻き上げ、車両の窓を割ることがある。
  3. 積雪地帯では、春先の急速な雪解けの影響で、路盤が大量の水を含んで軟弱化し、軌道全体の緩みが著しくなる。

というような問題がある。

1.の例として、JR東海東海道新幹線においては、建設当時、スラブ軌道とバラスト軌道のどちらにするかで論争となったが、信頼性の観点から従来どおりのバラスト軌道にした結果、保守に非常に手間がかかり、後年まで禍根を残す結果となったテンプレート:要検証。しかし、その後は保線機械や検測車の改良が進んだことから、保守の容易さ、騒音低減の見地から見直され、2004年に部分開業したJR九州九州新幹線においては一部で再び採用されている。

2.の例として、JR北海道石勝線においては、運行時間短縮を目的に枕木のコンクリート化を始めとする線路改良を施し、1997年振り子式車両を投入すると、冬期間にバラストを巻き上げて、先述のような車両の窓を割る事故がたびたび出るようになった。このため、冬期間については減速運転を実施しており、10 - 20分程度の遅れが生じることがある。

3.の例として、JR北海道の函館本線室蘭本線では、2012年に、冬季の大雪と春先の急速な雪解けの影響などで、路盤やバラストが水分を大量に吸収して緩み、この影響で軌道が歪み、トンネルの出入口付近などで、主に特急列車で揺れが激しくなるなどの影響が出ている。同社はマルチプルタイタンパーなどを用いて軌道状態を改善する方針だが、この影響で線路補修費が前年度の2011年度の約2倍に達する結果となっている[3]

関連項目

脚注

  1. 鉄道ギネスブック日本語版 p.41(イカロス出版、1998年)
  2. 「明治の鉄道技術を関西新空港に 連絡橋の沈下を敷石でカバー/JR西日本」読売新聞1993年11月10日大阪朝刊26頁
  3. 大雪→雪解け急速→緩む地盤…線路の補修費倍増 読売新聞 2012年5月25日
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