ニコル・アマルフィ
ニコル・アマルフィ(Nicol Amarfi)は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の人物。声の出演は摩味(『スペシャルエディション』シリーズや一部の関連ゲームでは朴璐美)。
人物
ザフトに所属するMSパイロットで、エリートの証である赤服を着ているクルーゼ隊最年少メンバー。父親はプラント最高評議会に属する国防委員会・武官の一人ユーリ・アマルフィ。戦争を好んでいなかったが血のバレンタイン事件によってザフトへの参加を志願した。容姿は母親のロミナ似で、少女のような大きな瞳を持ち、気品漂う甘い顔立ちと雰囲気をしている美少年。同隊のアスラン・ザラとは特に親しい友人同士。
穏やかな性格をしているが、祖国と同胞を守らねばならぬという純粋な義務感から戦争への参加を選んだことが彼自身の口から明かされている。かといって戦闘員としての能力が低い訳ではなく、アカデミー時代の総合成績は第3位で、1位のアスラン、2位のイザークについでおり、ディアッカやラスティよりも上位者である。判明している詳細なスコアは、モビルスーツ・射撃・ナイフ・情報関係は3位、爆弾処理では1位。
また、ピアノ演奏の才能に秀でており、隊の休暇中にアスランを自身のリサイタルに招待したこともあった。ゆえに、15歳で成人となるコーディネイターの義勇兵で成るザフトの制度から鑑みるに、単なる趣味やアマチュアの範囲ではない、職業としてのプロ・ピアニストだったと思われる。
経歴
クルーゼ隊の一員としヘリオポリスを襲撃し、G兵器の一機ブリッツを奪取する。以後はそのまま搭乗機とした。イザークとディアッカはナチュラルに対して非常に尊大であったが、ニコルにはそういった考えはなく、クルーゼには地球連合軍第8艦隊との交戦中にイザークとディアッカが良い戦いをしているのに対し、ニコルとアスランが甘すぎると言われている。また、イザークとディアッカに臆病者とまで呼ばれていた。
アルテミスでの戦闘において、ニコルのブリッツはミラージュコロイドを使った強襲を行い、アルテミス陥落の端緒となった。アークエンジェルが第8艦隊と合流する前に攻撃を実行しようとした際には、戦闘時間を考えて慎重論を述べていたが、イザークとディアッカにあしらわれてしまう。
地球に降下後、オーブ近海での戦闘にブリッツで出撃、キラ・ヤマトのソードストライクを相手に劣勢を強いられていたアスランのイージスを援護しようとしたが、反射的に振られた返し刃のシュベルトゲベールがコクピットを直撃し、肉体ごと斬り裂かれる。最期はアスランへの気遣いと「僕の…ピアノ…」という言葉を遺して戦死。ニコルの死はアスランとキラの間に決定的な暗い影を落とした。TVアニメ本編に登場したガンダムパイロットでは、最初の死亡者となった。
戦いを好まない性格、そして部隊で最年少であるせいか、同僚のイザークやディアッカからはやや侮られていたが、本当はイザークもディアッカも内心ニコルを仲間と認めており、彼の死が結果として隊の結束を高めることとなった。
ちなみに、クルーゼ隊には「クルーゼの素顔を知ろうとした者は何故か戦死する」というジンクスがあるのだが、ニコルはクルーゼの素顔が気になっていたらしい。
逸話
- 摩味が渡米により、一時期休業していた時期に代役を務めた朴璐美も、番組が始まる以前にニコル役のオーディションを受けていた。
- 関連ゲーム『スーパーロボット大戦W』では、条件を満たせば生き残ってプレイヤー部隊に加入し、キラと友人になる。その際、キラとアスランの間に決定的な溝を作る原因となったもう一人の人物であるトールも叢雲劾に助けられて生き残っており、マルキオ導師の元で揃って治療を受けていた。この際のトールとの出会いがニコルの考えを大きく変えることになった。ちなみに両者のベッドは隣同士。
主な搭乗機
- GAT-X207 ブリッツ、哨戒ヘリなど。
脚注
関連項目
テンプレート:コズミック・イラen:List of Mobile Suit Gundam SEED characters#Nicol Amalfi