ドメイン (分類学)
テンプレート:Biological classification 生物分類学におけるドメイン(テンプレート:Lang-en-shortドメイン、テンプレート:Lang-la-shortレギオー)とは、界よりも上の、最も高いランクの階級である。この階級における分類は、基礎的なゲノムの進化の違いを反映して行われる。3ドメイン説においては、真核生物ドメイン、真正細菌ドメイン、古細菌ドメインの3つのタクソンがこの階級に位置づけられる[1]。
日本語では、中国語に由来する「域」あるいはregio/domainを直訳した「領域」と呼ばれることがある。英語では他にempire(エンパイアー)、superkingdom(スーパーキングダム)、またラテン語でこれらに対応するimperium(インペリウム)やsuperregnum(スペッレグヌム)も時に使用される。
この階級の新設は、これまでの分類の最も高い階層である界が本来は植物と動物を分けるために設定されたものであったことに由来する。様々な生物の発見により、この分類は改変を受けてきた(五界説を参照)が、原核生物と真核生物の差が、真核生物内部での植物と動物の差より大きいものと考えられるようになったこと、また古細菌の発見によって原核生物内の多様性が想像以上に大きいことがわかってきたことによって、界より上のランクを設定した方がよい、との判断が生まれてきたことによるものである。
ドメインへの分類例
生物の最高ランクの分類は、基礎的なゲノムの進化の違いを反映して行われる。いくつかのやり方が提案されており、例えば次のようなものがある。
二帝説 | 3ドメイン説 | エオサイト説[2][3][4] |
---|---|---|
原核生物帝 | 真正細菌ドメイン | 真正細菌ドメイン |
古細菌ドメイン | 古細菌ドメイン | |
真核生物帝 | 真核生物ドメイン |
ウイルス
2011年になって、ウイルスの分類において分類されている階層不明の巨大核質DNAウイルス (Nucleocytoplasmic large DNA viruses) は、第4のドメインである可能性も示唆されている[5]2013年には、極めて巨大で、既知のウイルスの観点には当てはまらない性質を持つパンドラウイルス属が発見されている[6]。
関連項目
出典
- ↑ Woese, C.R., Kandler, O., Wheelis, M.L. (1990). "Towards a natural system of organisms: proposal for the domains Archaea, Bacteria, and Eucarya". Proc Natl Acad Sci U S A 87 (12): 4576–9.
- ↑ テンプレート:Cite journal
- ↑ テンプレート:Cite journal
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- ↑ Glimpses of the Fourth Domain? Discover
- ↑ Pandoraviruses: Amoeba Viruses with Genomes Up to 2.5 Mb Reaching That of Parasitic Eukaryotes science