ドアミラー

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ドアミラーとは、自動車部品のひとつで、運転者が後方及び後側方を確認するためのミラーバックミラー。法令では「後写鏡」と定める)のうち、車外前席ドアに装着されるもの(同・「車体外後写鏡」に含まれる)に対する呼称。通常は、左右1対で装着されている。

概要

同じく車体外後写鏡であるフェンダーミラーと比較すると、ドライバーの視線を必要な時のみ移動させるので運転に集中できる特徴があり、また、車対人の事故の際の突起物による人体への損傷の可能性が少なくなる。反面死角が増大し、巻き込み事故の問題が生じる。特に左ドアミラーを見る際視線を前方よりずらさなければならない。

歴史

ファイル:C32 Nissan Laurel.jpg
世界で初めて電動格納式ドアミラーを標準装備したC32型ローレル(前期型)

自動車が現在のようなボディと一体化したフェンダーの形となったのは第二次世界大戦後であり(ポンツーン#自動車)、フェンダーにミラーがつけられる以前に側方を確認するための装備品は付いていなかったが、1950年代の英国での販売戦略のため一部車両にバイク用のミラーが付けられ始めたのが外部ミラーの始まりとなった。当時輸入、ノックダウン生産されていたオースチンヒルマンなどがフェンダーミラーを日本に輸入した事に始まり、フェンダーミラーはドアミラーに比べて死角が少なく[1]、前方にあることから運転者の移動角度が少ないとされ[1]、日本国内では運輸省(当時)による法令(道路運送車両法第44条(後写鏡等))で、フェンダーミラーしか装着が認められていなかった[1]。当然、フェンダーミラーからドアミラーへの交換も違法であった。そのため流行によりフェンダーミラーからドアミラーへの交換を行う若者が取り締まりに遭うという事も少なくなかった。

しかし米国自動車業界から非関税障壁であるとの指摘を受け1983年3月に規制撤廃となり[1]、それ以降日本国内で製造・販売される国産車へのドアミラーの装着が可能となった。フェンダーミラーと比べて死角が多いという欠点はあったものの、世界的にはドアミラーが主流でありフェンダーミラーは日本のみの規格であった事から、規制撤廃後はほぼフェンダーミラーからドアミラーへと移行した[1]。最初にドアミラーが装着されたのは1983年の規制撤廃直後の日産・パルサーエクサであった。

1984年日産・ローレルで、ドアミラーが電動で格納するタイプ(電動格納式ドアミラー)が登場し、駐車場などで他人の身体がミラーに接触して角度がずれるという不便が解消されるため広く普及した。当初は高級車や上級乗用車のみだったが、現在では軽自動車商用車などにも装備されるようになった。車種によっては鏡面のみ電動調整が出来るのみのものも存在し、格納は手でワンタッチで行うドアミラーもある。電動格納出来るミラーで手などで無理矢理格納させると内部の部品を破損させる恐れもあるため注意を要する。またトラックなどの大型車では駐車後の発進時における安全確保のために、左側ミラーのみ電動格納するタイプが多い。

ドアミラーには、方向指示器が内蔵されることがある(ドアミラーウィンカー)。搭載されていなくても後付け出来るランプユニットも存在する。

スポーツカーなどには空気抵抗に気を遣ったものが使われることが多い。エアロミラーなどと呼ばれる流線型をしたアフターパーツも人気だが可倒式か脱落式でなくてはならない。

脚注

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関連項目

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