トロッコ保津峡駅
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トロッコ保津峡駅(トロッコほづきょうえき)は、京都府京都市西京区嵐山北松尾山にある、嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線の駅。
第2回近畿の駅百選選定駅である。
駅構造
単式ホーム1面1線の駅。かつては山陰本線の保津峡駅として利用されていた施設が活用されている。同線時代は相対式ホーム2面2線の駅だったが、随所にその跡が残されている。また、同線の駅として機能していた頃は、最大10両編成の列車の発着があってもホーム有効長は7両分しかなかったため、7両を超える編成はその分ホームからはみ出して停車していた。
保津川に架かる吊橋の鵜飼橋が、一般客が当駅に出入りする唯一の手段である。
駅周辺
- ※両駅は直線距離で500メートルであるが、歩行可能な道路は水尾川の谷を迂回しているため道なりの距離にして約1,100m離れている。連絡交通機関はなく徒歩で約15分の連絡となる。なお、移転当時は新駅舎が未完成であったために保守用通路(旧線軌道上の仮通路)を介して旧駅から出入りしていた(当時の旧線は廃線で、嵯峨野観光線はまだ計画のみであった)。なお、この通路を経由すると旧駅までの最短距離となるが、現在は旧線にトロッコ列車が走っており一般の通行は禁止されている。
歴史
- 1929年8月17日 - 山陰本線・松尾山信号場として開設。
- 1936年4月15日 - 旅客駅化し、保津峡駅として開業。
- 1987年4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 1989年3月5日 - 嵯峨駅(現・嵯峨嵐山駅) - 馬堀駅間が新線に切り替えられ複線化されるとともに保津峡駅が移転したため、いったん使用されなくなる。
- 1991年4月27日 - 旧保津峡駅の設備を活用し、トロッコ保津峡駅として再開業。
- 2013年9月16日 - 台風18号による保津川の増水により、鵜飼橋が損傷して通行止めとなったため、営業休止。
- 2014年6月27日 - 鵜飼橋が復旧し、営業再開。[1]
エピソード
鷺沢萠の小説「岸辺の駅」の舞台となった駅である。 また映画「蒲田行進曲(1982年公開)」のロケ地としても使われた。
隣の駅
関連項目
脚注
- ↑ 鵜飼橋の通行の再開について - 京都市建設局
外部リンク
- 嵯峨野観光鉄道(公式サイト)