トヨタ・クラシック
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トヨタ・クラシックとはトヨタ自動車が1996年に限定生産した乗用車である。
スタイル・機構
トヨタの市販車生産60周年記念車として、トヨタテクノクラフトの手によりトヨダ・AA型乗用車をモチーフにしたクラシックモデルとして100台が制作されたがその中でもブラック塗装は5台。生産工程の多くが手作業のため、800万円という非常に高価なモデルとなっている。
ベースとなったのはピックアップトラックの5代目ハイラックスで、車体の前後や屋根を中心に、元車種の判別が難しいほどに大幅に手が入れられており、セダン型の外観に仕立てられている。各ピラーとドアパネルなど、キャビン周りは辛うじてハイラックスピックアップの面影を残しており、AA型と比べフロントウインドシールドが大きく寝ており、ドアウインドウも大きい。車台型式は「YN86 改」となる。
パワートレインはハイラックスのラインナップにある3Y-E型 2.0L 直列4気筒 OHVガソリンエンジンと、フロア4速ATの組み合わせとなっているが、乗用車の排出ガス規制に適合している。パーキングブレーキは、ハイラックス同様ステッキタイプである。
数台が長崎県佐世保市のハウステンボス、山口県下関市の関門の宿源平荘で送迎用として活躍している。
トヨタテクノクラフトでは、この2年後、改造部位を減らして外観をピックアップのままとし、価格の低廉化を図った「TCピックアップ」も発売した。これは主にフロント周りのみの改装で、より原形のハイラックスピックアップに近い。受注生産車であったが、特に生産台数は限定されていなかった。