ティラムバラム
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『ティラムバラム』(LIBROS DE TIRAMBARAM)は、ライトスタッフが1992年に発売したPC-9801用ゲームソフト。
南北戦争直後のアメリカを舞台にしたRPG。アステカ神話をベースに、アステカの神々をクトゥルフ神話の旧支配者と解釈した物。
矢野健太郎による漫画版が月刊誌『テクノポリス』誌(徳間書店)で4ヶ月にわたり連載された。ただしこれは独立した作品ではなく、矢野が同誌に連載していたゲーム紹介漫画『ゲームジョッキー』の一編で、矢野の神話作品(矢野は「クトゥルー」と表記)である『邪神伝説シリーズ』の番外編的なものとなっていた(単行本には未収録)。内容は『ゲームジョッキー』のキャラクターである名無しの少女やコナン、更には作者の矢野自身や担当編集者までもが、邪神の崇拝者たちによって開発されたゲーム『ティラムバラム』への取材を通じて、邪神復活の陰謀に巻き込まれるというもの。
ティラム(チラム)・バラムとは「ジャガーの代弁者(司祭)」の意味で、マヤ文明に伝わる神話および預言者の呼び名でもある。
問題点
ライトスタッフのRPG系に多く見られるが、本当にデバッグ作業をちゃんと行ったのか疑問に思えるほどの問題点が本作にも存在する。
- 初めてプレイを行う時に始めからを選択してもディスク交換の指示が出ず、ゲームを始められないといった状況に陥る。しかし初めてゲームを行う時に途中からを選べばディスク交換の指示が出るのでこれで初めてプレイ出来るのだが、この時点で本当にデバッグ作業を行っているかが疑問である。
- 地底湖を干上がらせた跡でロードすると、干上がらせたはずの水が復活しキャラクターが動けなくなり、ゲーム進行が不可能となる。
- 地底湖に登場するボスである忌まわしき狩人はイベント敵だが、時間はかかるが倒すことは可能。しかし、倒しても勝てないから逃げだすイベントが発生する。
- クトゥルフ神話でおなじみのシャンタク鳥はナイトゴーントを嫌う為、ナイトゴーントの召喚を行えば逃げるはずが、本ゲームに登場するシャンタク鳥はボスとして登場する一体のみのため、システムの都合上、絶対に逃げない。
- 戦闘中に特定の呪文を唱えると防御力が下がったままの状態になるのだが、とある手順を踏むと物理ダメージを0に出来る新たなバグを誘発する。
- 終盤近くに参加するヒロインは、それまで鍛えてきた魔法使いタイプの仲間が足下にも及ばないほどに魔術自体が強力で、ラスボスにもダメージを与えられる専用の魔法まで使える。そのため、攻撃魔法を多用してきただろう仲間の一人は回復要員となってしまう。
- 魔術を使用するより、通常攻撃である銃や弓が強い為に熟練度に気が付かないケースが問題でもある。