ツィゴイネルワイゼン (映画)
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テンプレート:Infobox Film 『ツィゴイネルワイゼン』は、1980年に公開された日本の映画作品。鈴木清順監督。
解説
4人の男女が、サラサーテ自ら演奏する「ツィゴイネルワイゼン」のSPレコードを取り巻く、妖艶な世界へと迷い込んでいく。
1980年キネマ旬報ベストテン第1位、ベルリン映画祭特別賞、ブルーリボン賞最優秀監督賞、第4回日本アカデミー賞最優秀作品賞等受賞。上映時間2時間24分[1](1980年シネマ・プラセット作品)。
『陽炎座』(1981年)、『夢二』(1991年)と並んで「(大正)浪漫三部作」と呼ばれる。2012年1月14日には浪漫三部作をニュープリントによるリバイバル上映された。
ロケは鎌倉で行われた。釈迦堂切通し、光明寺、旧有島生馬邸(現存せず)などが画面の印象を強めている。
あらすじ
ジプシーの如く各地をさすらう中砂(原田芳雄)は、旅の途中で親友であり士官学校独逸語教授の青地(藤田敏八)と共に不思議な妖艶さを放つ芸者小稲(大谷直子)と出会う。その後、中砂は名家の娘である園(大谷直子:二役)と結婚するが、彼が持ち込んだ悪性のスペイン風邪に園は倒れ、幼い一人娘を残して死んでしまう。中砂は何と小稲と再婚する。やがて、青地は妻の周子(大楠道代)が中砂と密会していたという疑念を抱くが、確信を得られないまま中砂はシンナー中毒で死んでしまう。小稲は死んだ中砂の物をすべて自分の周りに収めておきたいとの理由から、サラサーテ自身の声が入った「ツィゴイネルワイゼン」のレコードを借りていないかと青地を訪ねる。レコードを見つけた青地は中砂邸に赴くが、そこで彼が見たものとは……。
スタッフ
- 製作:荒戸源次郎
- 監督:鈴木清順
- 原作:[[内田百間|内田百テンプレート:CP932フォント]](「サラサーテの盤」クレジットはされていない。)
- 脚本:田中陽造
- 撮影:永塚一栄
- 音楽:河内紀
- スチール:荒木経惟
キャスト
- 中砂糺:原田芳雄
- 中砂園、小稲(二役):大谷直子
- 青地周子:大楠道代
- 青地豊二郎:藤田敏八
- 妙子:真喜志きさ子
- 先達:麿赤児
- 巡査:山谷初男
- 甘木医師:玉川伊佐男
- キミ:樹木希林
- 宿の女中:佐々木すみ江
関連項目
脚注
外部リンク
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