タイムクライシス

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テンプレート:Infoboxタイムクライシス』 (TIME CRISIS)は、1996年ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)によって製作されたアーケードガンシューティングゲーム。通称は『タイクラ』『タイム』タイトルの頭文字を取った『TC』である。

家庭用として、PlayStationPlayStation 2に移植されている。

本項は、アーケード版のストーリーと、家庭版のオリジナルストーリーについても解説する。

システム

タイムクライシスシリーズの続編作品とはシステムが異なる部分がある。

持ち時間が無くなるとゲームオーバーになる 
この作品では、最初に60秒の持ち時間が与えられるが、この持ち時間は常時減少していく。1つのシーンをこなす毎に持ち時間が追加されるが60秒以上にはならない。シーンとシーンの間(WAIT表示が出ている間)も減少してゆく。持ち時間が無くなればライフがいくつあろうがゲームオーバーになる。タイムクライシスの名の所以がここにある。
敵の命中弾の表示が無い 
敵が主人公を狙って撃つ弾の内、どの弾が命中弾(隠れなければダメージを受ける弾)なのかが分からない。
ハンドガンの装弾数が6発しかない 
当時の一般的なガンシューティングでは装弾数が6発であり、それを踏襲したものだと思われる。
スコアが存在しない 
このゲームはクリアするまでにかかったタイムのみが記録され、スコアなどは存在しない。
タイムアタックモードがある 
1つのステージのみをプレイするタイムアタックモードが存在した。このモードでは持ち時間が無くならない限りはダメージを何回受けてもかまわない。各シーンごとにそのシーンを通過するまでのラップタイムが記録され、上位者の記録と比較することができた。
ライフが回復する 
40発の弾を連続して命中(敵だけではなく、壊れるオブジェクトなどでも可)すると、ライフが一つ回復する。弾が連続して命中している間は別の場所に表示されたライフマークが少しずつ明るくなって行くが、弾を外した瞬間にそのライフマークは消える。

ストーリー

セルシア共和国大統領令嬢誘拐事件(アーケード版)

20年前、『セルシア王国』は国防政策で疲弊していた国民による革命王制が瓦解。『セルシア共和国』として、新しい歴史を歩み始める。
だが、王家の古城が聳える孤島・『王の島』で12歳で当時のガロ国王を殺されたシェルード・ガロ王子は、王政復古と父の仇を取る為、王家の遺産から20年もの間、『闇の世界』で力を付けてありとあらゆる悪事に手を染める。そして、その活動拠点となった古城は『闇の城』とまで呼ばれるに至った。
そして、シェルード・ガロ王子は計画実行の為、素性不明の凶悪犯・『ワイルド・ドッグ』を雇い入れて彼の率いる巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』と同盟を結ぶ。共和国建国20周年の日、ワイルド・ドッグはクーデターの実行者である現セルシア共和国大統領の令嬢レイチェル・マクファーソン誘拐して『王の島』の古城に連行。大統領に「娘の命が惜しければ、日没までに軍事機密ファイルを寄越せ」と突き付けた。
警察を動かせば、レイチェルの命が危なくなると言われたセルシア共和国大統領は、国際特殊情報機関『VSSE』とその凄腕工作員リチャード・ミラーに愛娘のレイチェルの救出を極秘裏に依頼する。
『VSSE』エージェント:リチャードの孤独な戦いが、孤島の古城で始まる。

ステージ(アーケード版)

ステージ1
  • エリア1…潜水艦の地下ドックに忍び込んだ、VSSEエージェントのリチャード・ミラーは、ワイルド・ドッグの戦闘員達と戦いながら鍾乳洞に入り込み、城への近道を探す。
  • エリア2…鍾乳洞を抜け、貨物運搬用大型エスカレーターに乗り込んだリチャードは、敵と交戦しつつ、どうにか食堂に侵入出来た。
  • エリア3…食堂前の回廊から城の中庭から駐車スペースに飛び出し、敵と交戦する。途上でヘリコプターに強襲されたり、車両が突っ込んできたり、据え付けられた砲台に狙われたりと、様々な苦難が待ち受ける。
  • ボスエリア…レイチェルを見付けたリチャードだったが、彼女は壁に仕込まれてあった回転扉で、壁の向こうに姿を消してしまう。その刹那、MOZを始めとする忍者部隊:ムササビが現れる。
ステージ2
  • エリア1…MOZから聞き出した情報では、レイチェルは時計塔に連行されていた。リチャードは彼女を追うべく、時計塔に向かう。城の狭い廊下を走り、敵に阻まれつつも、中庭に辿り着く。
  • エリア2…敵を倒しながら、城の美術館と暗闇の物置部屋を抜け、時計塔に繋がる渡り廊下へと向かう。
  • エリア3…渡り廊下を抜け、時計塔に侵入したリチャードは、レイチェルが囚われている最上階へと向かう。
  • ボスエリア…レイチェルを目の前にして、今回の事件の首魁で王政復古を企むガロ王家の末裔:シェルード・ガロと彼を護る親衛隊員との戦いとなる。
ステージ3
  • エリア1…シェルードを倒せたものの、ワイルド・ドッグがレイチェルを連れ去ってしまう。彼を追うリチャードだったが、砲台と機関砲による奇襲を受けたうえ、中庭でのヘリコプターが再び襲いかかる。
  • エリア2…古城の最奥部に向かうべく、機械工作室でワイルド・ドッグの戦闘員達と戦う。
  • エリア3…司令室に侵入出来たリチャードは奇襲攻撃を掛ける。ワイルド・ドッグを目撃するが、逃げられた上に倒しておいた筈のMOZが再び現れる。ワイルド・ドッグに追いつく前に、古城の玉座の間で銃撃戦が繰り広げられる。
  • ボスエリア…玉座の間からの通路を抜け、夕陽が美しく輝く古城の屋上の噴水広場で、逃亡するワイルド・ドッグと最後の戦いを始める。

『カンタリス』兵器工場摘発(家庭版オリジナル)

「武装グループ・『カンタリス』によって、武器取引が行われようとしている。」
その情報を掴んだ国際特殊諜報機関・『VSSE』は、エージェントのリチャード・ミラーを、長閑な湖の畔にあるリゾートホテルを隠れ蓑にした、武装グループ『カンタリス』の本拠地および兵器工場に送り込む。武装グループ『カンタリス』の首領を務めるカンタリスは、かのワイルド・ドッグとも取引をしていた『死の商人』でもある。リチャードは、武器取引の阻止だけでなく、その人物の排除も行わねばならない。
『VSSE』エージェント・リチャードの孤独な戦いが、リゾートホテルを隠れ蓑とした『カンタリス』のアジトで始まる。

ステージ(家庭版オリジナル)

PS版オリジナルのストーリーの特色たる『BRC(Branch Reflected Conditions)』は、全てのタイムクライシスシリーズの中で珍しい。説明するとステージでのプレイヤーが取った行動で進行ルートとストーリー展開が変化するという物である。他のシリーズ作品では、基本的に一本道であるというのが圧倒的多数だからである。

エリア1
  • エリア1(エントランスロビー)…カンタリスの根城へ乗り込むのに、リチャードは隠密行動を取るつもりだった。ホテルに車を乗り付けた途端、敵に発見されてしまった。そこで、仕方なく彼は正面から乗り込んで行くことにした。終盤のエレベーターホールでエレベーターのドアが開いている間に敵を全滅させれば、エレベーターに乗り、ステージ2-Aの娯楽施設に行くことになる。一定時間を過ぎてドアが閉じてしまうと、階段を上り、ステージ2-Bのショッピングモールに行くことになる。
エリア2
  • Aステージ(娯楽施設)…客室を切り抜け、豪華なカジノで銃撃戦を繰り広げるリチャード。遂にパーティーホールで主犯格のカンタリスを発見した時、WEB SPINNERが立ちはだかる。ここで、一定時間内にWEB SPINNERを倒すと、カンタリスを追い、ステージ3-Aの屋上プールに行く。一定時間を過ぎれば、ステージ3-Bの兵器工場に行くことになる。
  • Bステージ(ショッピングモール)…ショッピングモールに侵入したリチャードだったが、彼が侵入したばかりだというのに、敵の攻撃は段々と執拗になってきた。途中で敵の猛攻から逃げるためにダストシュートを抜け、ゴミ処理場に辿り着くが、そこにも多数の敵がいた。ここで、ゴミ処理場のシャベル式クレーンの制御室を破壊すると、壁に穴を開け、ステージ3-Bの兵器工場に潜入することになる。破壊しなければ、ステージ4-Cの地下駐車場に行く。
エリア3
  • Aステージ(屋上プール)…カンタリスを追ったリチャードは、迷い込んだ小部屋で敵と銃撃戦をして外に出ると、そこはホテルのプールだった。戦闘員を倒し、プールの機械室に入り込む。ここで、通路に逃げ込む黄服のホテルマンの4人の内、3人倒すと、ステージ4-Aの屋上ヘリポートに向かう。半分以上逃がした場合、黄服のホテルマンを追うために階段を下り、ステージ4-Bのラウンジに直行する。
  • Bステージ(兵器工場)…このホテルの裏の顔である兵器工場に迷い込んだリチャード。制御室を抜けると、大型VTOL機の『レピドプテラ LT-9』が駐機している工場格納庫に辿り着く。ここで、燃料庫の巨大な航空機用の燃料タンクを銃撃で吹き飛ばすと、道が塞がれ、そこにあったエレベーターに乗り込み、ステージ4-Cの地下駐車場に向かうことになる。爆破しなければ、ステージ4-Bのラウンジに向かうことになる。
ボスエリア
  • Aステージ(屋上ヘリポート)…屋上ヘリポートに辿り着いたリチャードは、『レピドプテラ LT-9』VTOLで、カンタリスが逃亡する瞬間を目撃する。それを阻止しようとするが、目の前で飛び立ったもう一機の『レピドプテラ LT-9』に猛攻を掛けられる。それを撃墜した後、カンタリスの乗った『レピドプテラ LT-9』を追うことになる。ここで、視界から『レピドプテラ LT-9』が消える前に一定量の銃撃を加えることが出来れば、任務成功となる。さもなくば、任務失敗となる。
  • Bステージ(ラウンジ)…ホテルの中枢に辿り着いたリチャードは、そこを警備する戦闘員と銃撃戦を終え、見晴らしのいいラウンジに突入する。カンタリスを見付けるが、戦闘ロボットの『アントリオン KZ-7』が立ち塞がる。ここで、一定時間内に『アントリオン KZ-7』を撃破すると、カンタリスを倒すことに成功する。さもなくば、任務失敗となる。尚、この時カンタリスは『レピドプテラ LT-9』VTOLで逃亡を計る。
  • Cステージ(地下駐車場)…薄暗い通路を抜け、軍用装甲車の車庫から、車両用大型エレベーターで、地下駐車場に出たリチャードは、6足歩行の装甲車『ドロメデス DD-6』と銃撃戦を始める。終盤でカンタリスが赤い乗用車で逃亡する。ここで、カンタリスの車に一定量の銃撃を加えることが出来れば、リチャードの任務は成功する。さもなくば、任務失敗となる。
何れのルートを通った場合でも、カンタリスを倒せず任務失敗すると、最終ランクは0になる。

登場人物

VSSE

全世界のあらゆる問題に対して諜報員を送り込み、解決する国際特殊諜報機関で『Vital Situation, Swift Elimination』が正式名称である。

今回は『セルシア共和国大統領令嬢レイチェル・マクファーソン救出作戦』(アーケード版の事件)と『武装グループ『カンタリス』兵器工場摘発』(家庭版オリジナルの事件)に凄腕エージェント・リチャード・ミラーを差し向けた。

リチャード・ミラー/Richard Miller(主人公)

声優(CDドラマ): 岩田光央

国際特殊諜報機関『VSSE』を代表する諜報員。
普段から無口で的確な判断を行い、数多の事件を解決してきた。黒い髪に黒いジャケットを着用している。アメリカ人と目されるが詳細不明。

セルシア共和国(アーケード版)

レイチェル・マクファーソン/Rachel MacPherson(ヒロイン)

声優(CDドラマ):柊美冬(現・鶴野恭子

セルシア共和国現大統領の愛娘。共和政権への復讐を目論むシェルード・ガロの陰謀で、彼と手を組んだワイルド・ドッグにより誘拐され、敵本拠地『王の島』に幽閉されてしまう。父親想いであるがゆえ、シェルード・ガロの復讐の絶好のカモになってしまった。
現在、国立大学の学生だが、学内において彼女が現大統領の令嬢だと知る者は少ない。旅行とリボン収集が趣味。

ガロ王家/巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』(アーケード版の敵組織)

ガロ王家の末裔シェルード・ガロは、王家を討ち滅ぼした共和政権への復讐を果たさんとする。そのために、傭兵部隊を隠れ蓑にしているが、全世界の凶悪犯罪の裏で暗躍しており、その世界の誰もが知る巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』と同盟を結ぶ。

ガロ王家(ボスキャラクター)

民衆による革命で王政が滅んだ後、放置された『王の島』で王家の生き残りは、ひっそりと暮らしているかに思われたが、実は王子であったシェルード・ガロにより、途轍もない計画が水面下で進められていた。

『王の島』は、20年前の革命までの長い間、『セルシア王国(現:共和国)』を治めていたガロ王家が住んでいたことから『セルシア王国』時代の政府の中心地であったとも思われる。

シェルード・ガロ/Sherudo Garo
声優(CDドラマ):子安武人

ステージ2のボス。事件の首謀者でガロ王家最後の生き残り。傲慢なナルシストだが、20年前の革命において国王たる父を殺され、それに対する復讐心から、更に性格が歪んでしまった。王家の遺産から『闇の世界』で力を付け、ワイルド・ドッグを雇い入れ、今回の事件を起こす。時計塔の最上階で待ち構えており、華麗なナイフ投げで戦うが、それ以上に彼を警護する多数の親衛隊員にリチャードは、苦戦させられることになる。死闘の末、親衛隊員はリチャードの銃撃で全滅され、彼もリチャードの銃撃で倒された。

巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』(アーケード版の敵組織)

巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』首領(ボスキャラクター)

ワイルド・ドッグ/Wild Dog 

声優(英語/CDドラマ):玉寄兼一郎/?

ステージ3のボス。巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』の首領でもあり、『山犬』という意味の暗号名を持つ伝説の殺し屋でレイチェルを誘拐した犯人。古城の屋上にある噴水広場で、隙を見て逃げようとしたレイチェルに発砲するが、右腕に当たっただけに過ぎず、命に別状はなかった。モーゼルC96を愛用し、二丁拳銃で射撃する。また、一度だけだがマシンガン兵が落としたマシンガンも使う。射撃だけでなく、格闘技も長けている。最後に残った僅かな部下とMOZに時間を稼がせ屋上にあるヘリコプターで逃げ出そうとする。爆破装置で回りを炎上させ、炎で身を隠しながら銃撃し、手榴弾を投げ、爆煙で視界が奪われた隙に蹴り技を繰り出して来る。最後はリチャードの銃撃で部下は全滅され、MOZも止めを刺され、リチャードに蹴り掛かる際に逆にリチャードの銃撃を受け、彼が左手に持っていた爆破装置が地面に落ち、爆破装置が起動して無残にも爆発に巻き込まれた。 リチャードの活躍に因って、レイチェルの命を救うことができ、その後、ヘリコプターに乗って古城から2人は脱出して行った。

巨大犯罪組織『ワイルド・ドッグ』幹部(ボスキャラクター)

MOZ(モズ)

声優(CDドラマ):?

ステージ1のボス。ワイルド・ドッグの配下である。仮面と胸当てを装着し、右腕に巨大な赤い鉄爪を装備した忍者部隊ムササビのリーダー。
自身は金の胸当てと金の靴を装着し、部下のムササビは銀の胸当てと銀の靴を装着している。
アクロバティックな動きと三角飛びを披露し、その敏捷さを見せ付けて来る。部下のムササビと連携攻撃でリチャードを苦しめるが、部下のムササビはリチャードの銃撃で全滅され、自身も三角飛びでリチャードを斬り掛かろうとした際に空中でリチャードに銃撃され敗北。
まだ息の合ったMOZは、レイチェルが時計塔に連行された事をリチャードに告げるが余計な一言を吐き捨てた為にリチャードに鉄拳制裁される。死亡したと思われたが、止めを刺していなかった為にステージ3-3、ステージ3-ボスエリアで再び戦う破目に成る。最後はステージ3-ボスエリアでリチャードの銃撃で止めを刺される。

ワイルド・ドッグ戦闘員(一般兵)

ここは、兵士の名について『タイムクライシス ナムコ公式ガイドブック』で発表された名を使う。

一般兵(青服)
青制服とベレー帽を着用しており、拳銃を武装している。ゲーム序盤に最も多く登場する兵士。彼らの撃ってくる弾は命中率が低い。3-1では1名が機関砲を操作している。
一般兵(赤服)
赤制服とベレー帽を着用しており、拳銃を武装している。突然現れて命中率の高い弾を撃ってくるが、冒頭で述べた通り初代作品では敵の銃撃が赤く表示されない為、画面でプレイヤーを狙っているかどうかは判断できない。
「赤服の敵兵は突然現れて銃撃してくる。」というタイムクライシスシリーズの伝統はここから始まった。
3-1では砲台と機関砲も操作している。
一般兵(黄服)
黄色制服とオレンジ色のベレー帽を着用しており、拳銃を武装している。ボーナスキャラクター。画面に現れてもすぐに消えてしまう兵士。撃つと次の攻撃ポイントに移った時に加算されて制限時間が増える。
隊長
赤ベレー帽と茶色制服とベージュのズボンを着用しており、拳銃を武装している隊長。一般兵(青服)より、若干命中率が高い。1-3の終盤では1名が砲台も操作している。
衛兵
盾を持ち、拳銃を武装している兵士。盾は弾を完全に防ぐので、盾から身を出した時がチャンス。ところが、盾を構えていても頭が少し出ていてそこを撃って倒せる。ステージ3-3は盾を装備していない。
手榴弾兵
手榴弾を投げてくる兵士。黄色制服を着用している。投げてくる手榴弾は銃で爆発させることができる。
格闘兵
突然、眼前に現れて鉄パイプで殴る黄色の制服を着ている。
バズーカ兵
バズーカで攻撃してくる兵士。オレンジ制服を着用している。倒すとバズーカが暴発して大事故を引き起こし、周囲の敵を一挙に始末できることがある。
マシンガン兵
マシンガンを武装している兵士。緑制服を着用している。マシンガンの反動に弄ばれて狙いを付けることが出来ない者も居る。
親衛隊員
白制服を着ている。ワイルドドックの精鋭部隊であり雇い主、シェルード・ガロを警護する近衛兵。ステージ2のシェルード・ガロ戦、ステージ3-3、ステージ3のワイルド・ドッグ戦で多く現れるエリート親衛隊員。攻撃方法も拳銃の他に、マシンガン、手榴弾、ナイフ投げ、鉄パイプ殴打とさまざまなパターンがある。
ムササビ
MOZの部下の忍者部隊。外見はMOZと同じだが鎧の色が異なる。MOZ同様、アクロバティックな動きで相手を翻弄して鉄爪で斬撃してくる。

武装グループ『カンタリス』(家庭版オリジナルの敵組織)

武装グループ『カンタリス』首領(ボスキャラクター)

カンタリス/Kantaris
ハンミョウ』という意味の暗号名を持つ武装グループ『カンタリス』の首領。赤いチャイナドレスに身を包み、扇子を手に持っている。
見た目は女性であるが飽くまで性別不明(声は女性)。女性であればタイムクライシスシリーズ唯一の女性の敵である。
性格は極めて残忍で自分の部下ですら虫ケラ扱いする。
ワイルド・ドッグとも取引をしていた危険な存在。

武装グループ『カンタリス』幹部(ボスキャラクター)

WEB SPINNER(ウェブスピナー)
『糸を紡ぐ蜘蛛』という意味の暗号名を持つ娯楽施設ステージのボス。
人間離れした跳躍力とスピードを誇る狂人で頭の両側をモヒカンにし、機械的なマスクと電気が流れるスーツを着用している。両腕に装備した電気が流れるブーメランを投げつけてくる他、キック攻撃も得意とする。
最後はリチャードの銃撃でスーツが破壊され感電死した。

カンタリス構成員(一般兵)

武装グループ『カンタリス』の構成員達を紹介する。
ホテル従業員に扮装している者、明らかに戦闘員の格好をした者など、多士済々である。
ここでは兵士の呼称について『タイムクライシス ナムコ公式ガイドブック』で発表された名称を用いる。

ホテルマン(青服)
青い帽子に、青い従業員の制服を着ている構成員。拳銃で武装している。エリア2Aにはマシンガンと手榴弾、バズーカで武装している者もいる。エリア1・2A,B・3Aに登場。
ホテルマン(赤服)
赤い帽子に、赤い従業員の制服を着ている構成員。拳銃で武装しているが、いきなり登場して、銃撃を命中させてくる。エリア2Aにはマシンガンで武装したものもいる。エリア1・2A, B・3Aに登場。
ホテルマン(黄服)
黄色い帽子に、黄色い従業員の制服を着ている構成員。拳銃で武装している。ボーナスキャラクターで、早めに撃つと、制限時間が加算されるが、すぐにどこかへ消えてしまう。アーケード版と異なり、ある程度攻撃してから逃げる者もいるが、命中弾は撃ってこない。
また、屋上プールステージ(エリア3A)の終盤で4名現れ、倒した数に応じて行き先が変化するが、ここでは倒しても、タイムボーナスが貰えない。
エリア1・2A, B・3A, Bに登場
チーフ
赤いネクタイ、白いカッターシャツ、茶色スーツにその身を纏った多くのホテルマン達の『現場監督』ともいうべき構成員。射撃の実力も赤を除く一般のホテルマンに比べて高い。拳銃武装が基本であるが、マシンガンを持っている者、防弾盾を持っている者も存在する。唯一すべてのステージにて登場。
戦闘員(青服)
青い作業服に、黒い目出し帽を着用した『カンタリス』の戦闘要員。攻撃方法は拳銃の他に、マシンガン、手榴弾、鉄パイプでの殴打等、多種多様である。また、防弾盾を持つ者もいる。エリア2Aのみ登場しない。
戦闘員(赤服)
赤い作業服に、黒い目出し帽を被った、『カンタリス』の戦闘要員。その戦闘能力は、一般の構成員達よりも一際高い。攻撃方法は青服以上にバリエーションが多く拳銃の他、マシンガン、手榴弾、鉄パイプ殴打、バズーカ、そして接近の上回し蹴りである。防弾盾を持つ者もいる。エリア2A・3A, B・4A~Cにて登場。
マシンガン兵
黒いタンクトップシャツに黄土色の荒野迷彩のズボンを穿いた構成員。軽機関銃で攻撃してくる。エリア2B・3Aに登場。
バズーカ兵
ピンク色の半袖カッターシャツに身を纏ったビジネスマン風の構成員。バズーカで攻撃してくる。エリア2B・3Aに登場。
アロハ男
『手榴弾兵』のことで、手榴弾を投擲する。緑色のハワイ柄のアロハシャツを着用したお気楽そうな格好をした構成員。
尚、エリア3Bステージ(兵器工場)の終盤では拳銃で攻撃してくるが命中率は低い。エリア2B・3A,Bに登場。

登場兵器

アーケード版

潜水艦
ステージ1-1の潜水艦のドックに登場する艦橋に『ワイルド・ドッグ』のマークが描かれた貨物運搬専用の潜水艦。リチャードの銃撃で死亡したバズーカ兵のバズーカが暴発して潜水艦を爆破して沈没した。
ヘリコプター
『ワイルド・ドッグ』のヘリコプター。ステージ1-3の中庭で初登場し、銃撃してくるが、リチャードの銃撃で威嚇されたために慌てて逃げて行った。ステージ3-1で再度現れ、敵兵を飛び降ろして来る。そこに居た敵兵を片付けると、本格的に戦うことになり、最後はリチャードの銃撃でやっとの思いで破壊された。
レイチェル誘拐で使用されており、ステージ3-ボスエリアの古城の屋上の噴水広場にもあり、EDでリチャードが事件解決後に操縦してレイチェルと共に古城から脱出する際に使用した。
暴走車
ステージ1-3の中庭らしい所に駐車している乗用車の内の一台が突っ込んで来る。避けてもよいが、ドリフトしている時に弾を撃ち込むと、車が横転して近くの敵兵もろとも倒すことができる。
砲台
ステージ1-3の古城の中庭とステージ3-1の古城の塔に据え付けてある。リチャード1人を砲台で狙う破天荒な使い方をする。隠れないとダメージを受けるが、操作している敵兵を倒せば発射を阻止できる。ステージ1-3の最後のポイントで2つある内の奥の大砲の標準がリチャードに合わせられるが、操作している敵兵を倒さずに暫く待つと、大砲の弾はリチャードには当たらずに目の前の砲台に当たってしまい、敵自らその付近の敵を一掃し、大惨事の様相を見せる。しかし、表に出ていると一緒にダメージを受けてしまうので、発射前には必ず隠れなければならない。
機関砲
ステージ3-1で砲台と共に据え付けられている。リチャード1人を機関砲で狙う破天荒な使い方をする。隠れないとダメージを受けるが、操作している敵兵を倒せば射撃を阻止できる。
甲冑
ステージ3-3の玉座の間で燭台と供に飾られている。ところが、突然その甲冑が動き、で攻撃して来る仕掛けがある。リチャードはこれが飾られている台座に隠れて銃撃戦を始めるので、攻撃してきたときに隠れないとダメージを受ける。

家庭版オリジナル

ドロメデス DD-6
地下駐車場ステージに登場する6脚装甲車。『ハシリグモ』という意味の暗号名を持っている。
弱点はフロントガラス。機銃掃射、ミサイル、突進による体当たりで攻撃する。
所構わず攻撃と移動を繰り返し、自分の味方までも倒してしまう。
最後はリチャードの銃撃で破壊された。
アントリオン KZ-7
ラウンジステージに登場する。蟻地獄というような意味の暗号名を持ち、クレーンのようなアームと二足歩行のような動作をして横移動も可能なキャタピラを持つ無人戦闘ロボット。このアントリオン KZ-7は無人用の作業用マシンに武装させ、カンタリスの護衛に仕立て上げた物。
弱点は中央のセンサー。ボディは固い装甲に阻まれセンサー部の1/4しかダメージを与えることしか出来ない。機関銃の乱射と、アームによるパンチで攻撃してくる。
最後はリチャードの銃撃で故障し、火を噴いたアントリオン KZ-7は、その後暴走し不可解な動きを見せ、カンタリスに向かって突っ込み、カンタリスと共にホテルのラウンジから転落して爆発した。
レピドプテラ LT-9
屋上ヘリポートステージに2機登場する巨大なVTOL機で、『灰色の』という意味の暗号名を持つ。屋上プールステージで飛行している場面も、兵器工場ステージで駐機している物も有るが破壊することが出来ない。
一方でミサイル機関砲でリチャードを攻撃する。貨物室から多くの戦闘員も展開してくる。
もう1機は、カンタリスが乗り込み逃亡しようとする。
主翼の端の部分にあるエンジンを銃撃すれば、大ダメージを与えることが出来るなど、弱点のようなものである。カンタリスの乗り込んだレピドプテラ LT-9の方は、耐久力が結構低い。
一機目の撃破が早ければカンタリスの乗るレピドプテラ LT-9への攻撃時間が長くなり、早ければ離陸する前に攻撃を加えられ、遅ければそもそも銃撃を加えられない。
リチャードの銃撃で全て破壊され、カンタリスが逃亡用に使ったレピドプテラ LT-9も破壊され、乗っていたカンタリスは爆発に巻き込まれた。

家庭用版

ナムコより発売のPlayStation用ガンコントローラー「ガンコン」対応第一弾ソフトで、ガンコンと同時発売された。また、同梱版も発売。
内容・移植度はハードの制約上秒間30フレームになっていて、画質が低下しているが、それ以外はアーケード版をほぼ忠実に移植している。
PlayStationで発売されたガンコン対応ソフト『ガンバレット』、『ガンバァール』、『ガンバリィーナ』、『タイムクライシス』の4作をPlayStation 2用ガンコントローラーである「ガンコン2」対応にして1つのソフトにまとめたもの(ガンコン2は旧ガンコンとは互換性がない)。PlayStation 2専用ソフトではあるが、ガンコン2対応以外はPlayStation版そのままであり、裏技もそのまま使える。
  • 家庭用では隠れる動作はガンコンについているボタンで操作する必要があるが、2P側にコントローラを接続すると全ボタンがペダル操作になる。これによりアーケード版と同じ「ペダルを踏む」操作が一応再現できる。

CDドラマ

1997年でタイムクライシスがファースト・スマイルエンタテインメントにドラマ仕立て発売したタイムクライシス - 3Dサウンドアンサンブルに收録。

キャスト(一部の日本語声優は正確な確認が不可能)

外部リンク

アーケード版
コンシューマー版

テンプレート:タイムクライシスシリーズ