セオドア・ドライサー
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テンプレート:Portal セオドア・ハーマン・アルバート・ドライサー(Theodore Herman Albert Dreiser, 1871年8月27日 - 1945年12月28日)は、アメリカ合衆国の作家。
インディアナ州テレホートで、ドイツ系移民(ローマ・カトリック)の父とチェコ系移民(メノー派)の母との間に生まれる。父親の事業が失敗したせいで一家は貧しかった。
16歳で家を飛び出したドライサーは、様々な職業を経て新聞記者となり、セントルイス、ピッツバーグ、ニューヨークなど各地を転々とする一方で、ホーソーン、ポー、バルザック、ハーバート・スペンサー、ジョン・ティンダル、トマス・ハックスリー、フロイトなどの著作を耽読する。幅広い社会を経験すると同時に、現実社会を科学的に把握する方法論を学んだ。
1900年、中西部の田舎からシカゴに出てきた貧しい娘がニューヨークで女優として成功するまでを描いた『シスター・キャリー』で作家デビューを果たす。女主人公のアモラルな人物造型が物議を醸し、初版はほとんど売れなかった。
1925年、代表作『アメリカの悲劇』を発表する。貧しい青年が出世のために恋人を殺害し、死刑になるまでを描いたこの作品は、アメリカ自然主義文学の傑作とされ、1998年にランダム・ハウス、モダン・ライブラリー編集部が選出した「英語で書かれた20世紀のベスト小説100」では16位に選ばれるなど、英米での評価が高い(ちなみに『シスター・キャリー』は33位)。
長い間、正当な評価を受けることが少なかったが、生誕100周年を迎えた1970年代以降に再評価が進み、現在ではマーク・トウェインらと並ぶアメリカ文学の父として、不動の地位を築いている。
主要作品
- 『シスター・キャリー』(Sister Carrie<I>, 1900年)
- 『ジェニー・ゲルハート』(<I>Jennie Gerhardt<I>, 1911年)
- 高垣松雄訳、1932 のち新潮文庫
- 『大都会の色彩』(<I>The Colour of a Great City<I>, 1923年)
- 本間立也訳、1933
- 『アメリカの悲劇』(<I>An American Tragedy<I>, 1925年)
- 『夜明け』(<I>Dawn<I>, 1931年)
- 『とりで』(<I>The Bulwark<I>, 1946年)
- 上田勤訳、1952
- 『私刑』木村毅訳、1937
- 『田舎医者・自由』杉木喬,滝川元男訳 英宝社 1957
- 『亡き妻フィービ・アルバーティン』斎藤光,木内信敬訳 南雲堂 1960
- 『ルーシア』橋本福夫訳 『アーニータ』井上謙治訳 世界文学全集 講談社、1979
- 『ドライサー短編集・人と作品』日高正好訳 EM外語研究所 1983
- 『ドレイサアの見たソヴイエト・ロシア』下山鎌吉訳 文明協会 1929